『作品』の話フィードのはなし

ffi
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Blueskyで「『作品』の話」というカスタムフィードをつくっています。

『二重カギカッコ』は、小説や映画などのタイトルを表記するときによく使われます。 『 のついた投稿を拾っています。案外みんな作品の話をしている。

もともと、わたしがいろんな人の感想を眺めたいなと思ってつくったフィードですが、たくさんの人に閲覧されているようです。「オススメのフィードだよ」と投稿している人がときどきいて、嬉しい。

カスタムフィードにはいろいろなタイプがあって、たいていのものはシンプルな検索ワードが設定されていると思うけれど、「『作品』の話」フィードについてはかなり細かいチューニングを繰り返しています。

フィードを見ている人が増えた分、設定や意図をあきらかにしておいたほうがいいかもしれないなと思い、これを書くことにしました。

『 だけではノイズにあふれてしまう

このフィードは『 』のついた投稿を拾っているのですが、それだけでは「作品の感想」ではない投稿が大量に含まれてしまいます。ふつうの「 」の代わりに『 』を使う人もたくさんいますし、強調したいときに使っている人もいます。

そこで、「作品の感想」を書くときに一緒に使われやすい言葉をAND検索で拾うようにしました。「読んだ」「観た」などの単語です。これで感想以外の投稿を拾いにくくなります。

「観たい」を拾いたくない

しばらくフィードを眺めていると、「作品の話」ではあるけど「作品の感想」ではない投稿が目につくようになります。

「◯◯って観たことないや」「◯◯を観たかったけど」「読んだ方がいいのかな」「読みましたか?」だったり。観てないし読んでない。でも「観た」や「読んだ」が含まれている。日本語はおもしろいですね。

そんなわけで、検索結果から除外するワードを設定しています。具体的にいえば、たとえば「読んだ」であれば拾うけれど「読んだ方」や「読んだこと」などと続く場合は除外されます。

こぼしている投稿はたくさんある

除外ワードは他にもたくさんあり、たとえば「観たけど」や「読みます」なども除外しています。「〇〇って映画を観たけど、感想はなにもない」とか「〇〇って本を買いました。これから読みます」といった投稿をはじく意図があります。それらだって「作品の話」ではないのかと言われれば、そうです。いろいろな試行錯誤を重ねるうちにこういう設定になりました。

「読みます」を除外するということは、たとえばこういう投稿を拾えないということです。

『〇〇』を読了。とてもおもしろかった。感動した。作者の別のシリーズの作品も読みます。楽しみだな。

そんな! 作品の感想が書かれているのに、「読みます」と書いてあるせいで除外されてしまうなんて。でもそういう設定なんです。

いろいろ弾いています

さらにしばらくフィードを眺めていると、読みたくないと感じる投稿も増えてきました。詳細な理由は省きますが、URLのついた投稿はすべて除外するようにしました。(2月の人口爆発以前はURLもおおむね通していましたが、投稿数が激増したので一括除外しました。)

コミケ、コミティア、文学フリマに関連するものや、「140字小説」「300字小説」なども除外しています。「感想」ではない場合が多いからです。わたしは感想を読みたい。

言葉づかいが攻撃的だったり不愉快だったりするアカウントについては、気になったときはモデレーションリストで除外しています。わたしが読みたくないからです。たまたまリストに入ってしまった人もいるかもしれません。そのときはご了承ください。

また、伏せ字を使っている方や検索避けを試みている方など、目立ちたくなさそうな雰囲気を感じたアカウントについても、気がついたときはモデレーションリストに追加しています。閲覧者の多いフィードで拾ってしまっている責任のようなものを少しだけ感じつつ、余計なトラブルの起きにくそうな方向に行動しています。

意図されず拾われる言葉たちを

さいしょにも書きましたが、「『作品』の話」フィードは、いろんな人の感想を眺めたいからつくりました。わたしが読みたいタイプの投稿が、読みやすい程度の流速で流れてくるように、こまめにチューニングをしています。

作品感想系のフィードは他にもいくつもあります。「読了」を拾うフィードはその単語の特殊性ゆえに取得精度が高いはずですし、「名刺代わりの小説10選」のようなハッシュタグ的なワードを共有していれば拾いすぎることもこぼれることもないでしょう。

ただ、わたしが読みたいのはもっと意識と無意識のあいだにあるような言葉なんです。

気合いを入れて書かれた書評ブログではなく、かといって『 』で作品名を囲うていどには意識的に書かれていて、でもハッシュタグを使ったつながりを意識するほどではないような、いわば「自然体に近い」言葉たちを読みたい。そういう投稿を拾えるところがBlueskyのカスタムフィードのおもしろさだとわたしは思っています。

上記の通り、「『作品』の話」フィードは、すごく恣意的に編集されたカスタムフィードです。「なんか違うな」と思われた方は、ぜひ自分にあったカスタムフィードを探したりつくったりしてみてください。

「カスタムフィードってなに?」という話については、こちらも読んでみてください。

こっちも読んでほしいな。

@ffi
コーヒー、生活、インターネット