はじめて夢中になって読んだマンガは『ドラゴンボール』だったと思う。町内の少し年上の友だちの家にコミックスが揃っていて、行くたびに読んでいた。たぶん年齢的に、読んでいたのはナメック星くらいまで。ジャンプは毎週買っていたから連載後半も読んでるはずなんだけど、映画やアニメの別展開と混ざってしまって、ちゃんと思い出せない。
一番よく遊んだテレビゲームも、たぶんドラゴンボールの対戦格闘ゲームだ。別の友だちの家に行くたびに遊んでいた。「ストリートファイター2」よりもドラゴンボールだった。Xボタンで上空と地上を行き来する。L-Rボタンで左右に高速移動する。電源を入れてオープニングムービーが出ているうちにコマンドを入力すると、隠しキャラを操作できる。たぶんまだ指は動く。
アニメもそう。夕方、16時半くらいだっただろうか。あの時間帯の再放送のアニメはいろいろあったはずだけど、記憶に残っているのはドラゴンボールだ。たぶん、マンガを読んだうえでアニメも観ていたのはそれだけだったから、なおさら印象も強いのだろう。祖母にその日のストーリーを一生懸命に説明していた記憶がある。あれは7歳くらいだったのか。祖母も困っていたことだろう。
大人になってからは特に触れることはなかったけれど、近くにいなかっただけで、離れようとしたわけではなかった。ああ、『SAND LAND』観に行けばよかったな。ちょっと気になっていたのに。
子どもの頃、当たり前にあったもの。ずっとあったもの。好きだとか影響を受けたとか大切だとか、そんなレベルでの認識でさえなくて、当たり前に存在していたもの。そういうマンガだったんだな。自分のことだけど、今日までぜんぜん知らなかった。
素敵な作品を生み出してくれてありがとうございました。ご冥福をお祈りします。