アトピー薬を辞めて5年、この決断は間違っていなかった

ficas
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アトピー克服を試みてから、5年以上が経っている。もともと物心ついたときにはアトピーがあり、塗り薬が手放せなかった。塗り薬をつけないと、痒くてかきむしってしまう。あきらめにも近い境地で、ずっと塗り薬に頼っていた。

これをなんとか克服しようと思ったのは、5年ほど前だ。薬に頼らず、人間の本来の皮膚の力に任せて、自然にアトピーをなくしていくというアプローチ。わらにもすがる思いでそのやり方を採っている皮膚科に行き、アトピー克服生活が始まった。

詳細は省くが、5年経ったいまも体のかゆみはまだあり続ける。アトピーがひどいところは肘窩(ちゅうか。肘を曲げると腕の内側にできるくぼみ)と膝窩(しっか。膝の裏側の浅いくぼみ)で、あせばみやすい箇所。ここはいまだにかゆみがある。加えて、首周りや背中の一部もかゆみが消えていない。

ただ、この5年間でアトピーの塗り薬は1回も使っていない。どうせ使ってもかゆみがぶり返すなら、使わなくても結果はいっしょ。ステロイドを肌に塗る行為をやめること1点に集中した結果、アトピー薬はなくても大丈夫という結論に至った。

これらのかゆみは、肌が乾燥する時期に訪れる。夜30分ぐらい眠れなくなるほどのかゆみだ。慣れっこではあるものの、眠れない状態になるのはきつい。それでも、寛解まで向き合い続けていくしかない。

今年になって、一番の難敵だった肘窩のかゆみが、いくばくかやわらいだ気がしている。かきむしりが少なくなり、赤みをおびたりかさぶたになったりする回数が徐々に減ってきている。皮膚も強くなっているのかもしれない。

かゆみがまだまだ残り続ける中、ほんの少しでも状態がよくなっていることを感じ取れたのは、1つの進歩。かゆみが完全に消えるのが理想だが、よくて寛解であろう。次に寛解に近づいたと感じられるのは、人生のどのタイミングなのか。

自信を持って言えるのは、もうアトピー薬やステロイドを直接肌に塗ることはない。この事実を振り返るだけでも、5年前にアトピー薬を完全に辞めると決めたのは間違いではなかった。