断捨離がこうじて、いろんなものを捨ててきた。2010年くらいにこんまりさんの書籍と出会い、「保有していて心がときめかないものは捨てる」という指針を得てからは、断捨離が進んだ。10年以上断捨離を続けることで、物の保有に対する考え方は磨かれていった。多くのものは、それほど逡巡することなく手放せるようになった。
その中で、なかなか手放せなかったものがある。テレビとモニターだ。理由は、廃棄する際にリサイクル料金がかかり、メルカリでも出品が難しいからだ。大型の家電製品はおいそれと捨てることができず、捨てるためにもお金が掛かる。大型の家電製品を手放す術をまだ持っていなかった。
ふと、ジモティーを思い出した。ジモティーは中古品を売ったり譲ったりできるCtoCのネットサービスである。お金をかけないで必要なモノをあげたり、もらったりする場を提供する「クラシファイドサービス」とも呼ぶ。今まで使ったことがなかったので、これを機会にジモティーを使ってみた。今回は2製品とも無料譲り受けで出品した。
テレビとモニターのいずれも、出品から数分で複数人からメッセージが届いた。これほど早くメッセージが届くのかと驚いた。数人とやり取りをする中で、できるだけ早く受け取りができるかといったこちらの要件を伝えた。連絡が届かなくなった人もいたが、要件を受けてもらえる人もおり、譲り受けは1〜2日で決まった。
当日は指定の場所で譲り受けを進めた。CtoCのサービスのため、受け取りにどんな人が来るかは不安だったが、ジモティー内で利用者からの評価が高く、メッセージのやりとりがていねいな人を受取人に指定したおかげか、当日の受け取りは2つの製品ともにスムーズに完了した。
製品自体は使えるものの、自分自身がもう使わなくなったものを利活用してもらえる機会が生まれたことになる。自分にとっては価値がなくなってしまったものも、ほかの人にとっては価値を感じてもらえる。ただただお金をかけて製品を廃棄するよりも、使ってもらえる人の手に渡る方がよい。ジモティーを通じて新たな手放し方を得られた。
モニターやテレビは体積が大きく、部屋に置きっぱなしにすると収納を圧迫する。大きめの製品で自分にとっては価値がなくなってしまったものは、このようなクラシファイドサービスを使って積極的に譲り渡していこうと思う。
余談だが、100以上のものを譲り受けしているジモティー利用者の方もいた。ジモティーを有効活用することで、生活用品一式は無料か安い価格でそろえられるのかもしれない。いずれにせよ、その人にとって価値があるものを、必要以上にお金を出さずに手に入れられるのは、いいことなのかもしれない。