国語のテストは感覚じゃなかった

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いちばん好きな科目はずっと国語。テスト勉強せず感覚で答えてもほぼ満点だったし、たまに✕になっても「出題者との解釈の違い」だと思っていた。

しかし、我が子は2人ともそこまで国語が得意ではない。特に小4の息子がヤバい。

息子は人の感情の機微には敏感だし、興味のある文章は熱心に読むが、興味を持てない文字だけの長文解釈は苦手らしい。

でもそれでは算数をはじめ他教科でも困るので、まずは文章を読む特訓しようと3年生向けの読解力ドリルを買い、今年から一緒にやり始めた。

今日の問題文は、逃げたうさぎを校庭で探す子どもたちの話。

少し気が弱い主人公は、いざうさぎが目の前に来ると怖くなってしまう。でもリーダー的な友達に何を言われるかわからないと思い、仕方なくうさぎに手を伸ばすと、うさぎはリーダーのほうへ逃げ、嬉しい気持ちになる。

なぜ嬉しくなったのですか?といううのが問題だった。

①リーダーと2人でうさぎを捕まえられると思ったから。

②リーダーのほうがうさぎを捕まえるのが上手だと思ったから。

③うさぎが怖いけど、リーダーに何言われるかわからないと迷っていたから。

息子は②と③で迷って②に傾き、わたしが「主人公はホッとしたんやね」などと誘導しても「気持ち的には②かなぁ」と譲らない。

息子が自分に置き換えて主人公の気持ちを想像しているのは明らかだけど、わたしも感覚で③だと思っているだけなので、「これが解釈の違いか…息子も間違いとは言えないのか…」と、諦めかけてしまった。

でも、問題文を何度か読み直して気付いた。

リーダー的な友達はやる気満々であるが、彼の運動神経が主人公より良いことを匂わせる描写はひとつもない。主人公がうさぎを捕まえたいと考えている描写もない。①の、2人で捕まえたいと思ってる描写もない。

でも、「噛まれそう(怖い匂わせ)」「何言われるかわからない」「不自然な姿勢で手を伸ばす(迷い匂わせ)」はある。

気持ちを問う国語の問題でも理屈で説明できる答えがちゃんと問題文に書かれていることに衝撃を受けたし、ちょっと感動してしまった。

※大学入試レベルになると、解釈レベルの問題もあるとは思っている。