豪華で芳醇な音色を堪能
Telarcが1987年11月にウィーンのムジークフェラインザールで収録。昔、このレーベルのCDが出たら絶対CDプレーヤーを買おうと思っていたのだが、紀伊国屋書店の本店で偶然これを見かけて、まだプレーヤーを持っていなかったのに衝動買いしたのを覚えている。
映画『2001年宇宙の旅』などに冒頭だけ採用されて有名になった曲だが、最後まで通して聴いても全然悪くない。ウィーン・フィルとホールの美しい響きを存分に堪能できる。カップリングの『死と変容』もいい。
プレヴィンはジャズピアニストとしても活躍していたので、クラシックの本流でないと見なす人もいたようだが、私は好きな指揮者だ。今回、改めてほかの著名な指揮者がこの曲を指揮したCDをいくつか聴いてみたが、他の演奏は変な作為が感じられて私の好みではなかった。
このCDは、私にとって楽曲、演奏、録音の三拍子がそろった100点満点のディスク。録音にも作為がないのがとてもよい。