サンサーンス:交響曲第3番「オルガン付き」(オーマンディ / フィラデルフィア管)

ぎんのふえ
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教会堂に鳴り響くゴージャスなサウンド

アメリカのTelarcレーベルが、1980年にフィラデルフィアのSt. Francis de Sales Church(日本語に訳すとしたら「聖フランシスコ・サレジオ教会」かな?)でデジタル録音。

CDが世に出たのは1982年なので、当初はアナログレコードでリリースされていた。オーディオマニア向けのレーベルであるTelarcは(大手レーベルとは異なり)ダイナミックレンジを圧縮せずにレコードを制作していたので、フォルテッシモの部分でレコード針が飛んじゃうかもしれないという、とんでもない代物だった。もちろん、CDやストリーミングでは、そんな問題は起きない。

私の大好物であるカトリック教会の残響がたっぷり。カラヤン指揮ベルリンフィルの録音(Deutsche Grammophon)は、オルガンとオーケストラを別録りしてミキシングしたそうだが、これは一発録り。Telarcレーベルは、楽器の音よりも音場を収録することにこだわっていたと思われるので、録音会場で音が溶け合っている様子を録らなければ意味がなかったのだろう。

デジタル録音の黎明期に出たCDは、ひどい音質のものがあったが、この録音はいま聴いても特に大きな問題は感じない。作品、演奏、録音の3拍子がそろった音源。

Telarcはワンポイント録音ではないけどワンポイントに近いので、Meister Musicと同様に疑似空間オーディオはオフにして聴いたほうがいい。

https://open.spotify.com/intl-ja/album/7B5rEGctfTUvGwjcEo0unf?si=w8Df8LInTkyiGLVEZ_ruWA

@fluteenargent
ふだんはFedibirdにいます。こちらは長文用。