しずかなインターネットに寄せて

flyaway
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わたしがインターネットに求めていたのは、世の中のふつうの人が、なんでもない日常を飾らない言葉で記録していて、それをそっと覗き見るような空間でした。

「映え」や「バズり」とは無縁で、アルゴリズムによって浮上することもなく、大勢の人に見られることも意識していないような、ささやなかな私的な文章が読めるような場です。

わたしが大学生のときに流行ったmixiはそれに近くて、ビジネスとは無縁で、ふだんは文章などを書かないような人たちが、こぞって日記やらエッセイやらポエムを書いていました。

「響~小説家になる方法~」というマンガに、小説を書いたことのない文芸部員の男子高校生に、まずは私小説を書くことを勧めるシーンがあります。その勧めによって書かれた小説は、拙くとも、登場人物の心を打っていました。

わたしは、人が自分の内面に向き合う時間に一種の尊さを感じていて、そこから文章として紡ぎ出される物語を読んでみたいのです。

この、しずかなインターネットは、その文芸部のような空間の再来であってほしい、と願っています。

@flyaway
わたしがやりたいことを文章にまとめています