マネージャーやリーダーが信頼されていなければ、メンバーは本当の悩みを話してくれない。そうなるとボヤの段階で対策を打つことはできず、かなり大火事なトラブルが発生したり、「退職します」という段階で初めて悩みを認識することになる。
真に難しい点は信頼されていないマネージャーやリーダーは、大火事になった状態での対応経験しか得られない点にある。これが続くと「信頼されていなかったから、小さいもやもやを話してくれなかったんだ。」と気づくことは不可能になる。なおかつ、大火事をなんとかしてしまうと、小さなボヤを消火するよりも何倍も気持ちが良く強い成功体験になる。結果として動き方が固定化されてしまい、「そもそも燃えないほうが良い」という観点に立ち返ることが難しい。
しかし、チーム内で急に火の手が上がったときに「もしかして、自分が信頼されていないから、小さな悩みの時に相談してくれなかったのかもしれない。」と毎回考えるのは精神衛生上よろしくない。たまには考えたほうが良いけれども、こんなことを毎回考えていては、疑心暗鬼になってしまって病んでしまうし、1on1では根掘り葉掘り聞いてくるこわいひとになる。