好きな芸人、アイドル、バンドマンの推しいずれかにおいて、エッセイやブログを熱心に毎日に読み続けたことはない。なのに、今年の2月から一般人の書いたブログに毎日目を通している。淡々とした日々の綴っていて面白い!というわけではないけど、その人のブログを読んでいると他人の日常を目の当たりにしてなんだか安心できる。そこで知った村上春樹の『ダンスダンスダンス』の上巻を今ゆっくりと読んでいる。主人公が物語の初めの方でこう告げる。
『穴を埋める為の文章を提供しているだけのことです。何でもいいんです。字が書いてあればいいんです。でも誰かが書かなくてはならない。で、僕が書いてるんです。雪かきと同じです。文化的雪かき』
私は明日今の職場を退職する。その代わりに4月に入社してきた後輩が私の仕事を引き継いでくれる。今の職場を含め5社勤務してきたけど、私がいなくなって困るのは最初だけで、大抵はどうにかなる。私じゃなくてもいいこと。そんなことをただひたすら繰り返して人生の暇つぶしをして、なんとか人生を保っているような気がする。今朝、部署のリーダーから後輩が自分のことをよく思っていくれていると聞いた。私のようになりたいと言っていたらしい。私は特段仕事ができるとは思っていない。長く仕事に関わっているから要領がなんとなくわかっていて、上手いサボり方も身についてきて、面倒臭いからどうすれば早く仕事が片付くのか、何かトラブルがあった時に自己処理の方法をひたすら考えてやっているだけ。何かあった時本当に申し訳なさそうにするからそれ以上キツく言えないと言われたことがある。これは私の利点かもしれない。
2024.5.9 Thu