本当に美味しいもの/オフの日の焚き火(2024/01/20〜01/21)

01/20

朝、目玉焼きと餅。掃除。今日という今日は、見て見ぬ振りしていたテレビの後ろやオープン収納に積もったほこりを拭く。そうこうしていたら、自炊したいとムラムラしてきて、買い出しに駆け出し、魚の煮付けと味噌汁、土鍋で米を炊いてたぬきむすび。映画まで時間がない。私は何をやってるんだ?

数駅先のシネコンにピュンと飛び込んで「カラオケ行こ!」満席で観る。原作の聡実くんモノローグが好きだった者としては少し物足りなさを思うも、実写化として楽しめた。終始裏声は確かに気持ち悪かった。原作の好きポイントとして、狂児のほうが感情が重いと見せかけて、最後にこの話の全編が聡実くんの3年後の卒業文集であることが明かされ、気持ちの天秤がぐるっと反転するという所が気持ちよかったんですよね、あれ、観たかったー。

斎藤潤くんの顔、シンメトリーがすぎません?本当に滅多にこんないやらしい事は考えない、信じて欲しいのだが、もしあんなに顔立ちが整った息子が家にいたら平常心で生活が送れる気がしない。部活の大会とか、ちょっといい感じの恋愛未満の関係ができたとか、学生的ライフイベント全般に際限なく首を突っ込んでしまいそう。2007年生まれですってよ、2007年に赤ちゃんだったの?そこそこ最近じゃん!

夜はせり鍋。材料は薄く削ぎ切りにした鶏もも、とうふ、えのき、ささがきごぼうにセリ、うどん。鍋つゆは出汁1リットルに酒大2、みりん大1、塩小さじ1、醤油ちょろりの我が家の万能鍋つゆ。ごぼうは念入りに火を通しておくがセリはさっと温めるだけ。うまい。本当にうまい。しみじみと食す。夫は沁み入りすぎて糸目になっていた。

100カメ「余命と向き合う人」録画で見る。かなり昔の学生時代や、医療現場にいた時には、「まだ治療法があるのに、それを選ばない」人のことをうまく理解できなかった。多くの趣味や人間関係。それ治療より大事な事ですか、生きてたらこの先もずっと楽しめるのに、今ちょっと我慢するだけじゃないかと。死から遠ければ遠いほど「なおる」という事の解像度は低くなるんだなぁと今は思う。

01/21

夫は資格試験の採点の休日バイトで出勤。文句言わないで偉い。私は休日出勤のたびに文句たれてしまうのに。見送った後二度寝してしまい、起きたら9時半。結構な初動の遅れ。嗚呼……。

最近の仕事はスケジュールもさることながら、結構精神的にダメージのあるヘビーな情報を日夜読み込まなくてはいけないので、土日はしっかりオフをとるよう言われている。確かに、本当に微妙な変化なのだが、普段と比べて家の中が荒れてきた。出した物を元の場所に戻すとか、見やすく整理しておくとか、少し面倒だけどこれをやったら自分が心地良くなるケアなどを全部後回しにしてしまっている。

ここで無理をしたり、頼まれてもないのに他人の願望をオートモードで叶えようとする社畜しぐさはやめるのが無難である。痛みの割に見返りは少ない。自分への報酬は変わらないのに次の期待値だけが上がる。そういう悲しい仕組みが少しずつわかってきた。手放すのは少し怖いが、これもきっと進歩。

出発は遅くなったが高尾山に行くことにする。今日は山には登らない。ふもとで蕎麦と温泉だ。雨だし空いているはず。例えると舞浜まで行ってランドに入らずイクスピアリで帰ってくる感じ。

入った蕎麦屋は、在宅勤務を悪様にののしる定年後っぽい男性グループの会話が聞くに堪えない。「内勤の奴ら、家でパソコンカチャカチャやって遊んでるだけよ」「在宅勤務なんて一から教えないといけないじゃん、経験と勘がすべてでしょ」。自分の周りにこういう人いなくて良かった。「そんで最悪なのが女!女はさ…」と話が佳境に入りそうなところでとろろそばを完食して退店。

高尾山はいいよ、としばらく周囲を散策。SUUMOで出ていた高尾山口徒歩1分の物件を見つけてここかーと外から眺めたのち、駅前の温浴施設であたたまる。露天風呂で眺める2日ぶりの青空が気持ちいい。

そして今日はついにあれをやることにした。タカオネでの手ぶら焚き火である。1人でやる人はいなさそうで若干腰が引けるが、今日は午前の悪天候で人も少なそうだし、登山に来た時は午後早々に高尾を後にしてしまうから、今日は絶好の機会なんだ。おそるおそる入店すると、空きありますとのこと。やった!800円を支払い、あとは全部セルフ、燃やし終えたら終わり。薪はある程度割ってあるが、着火の時に使う木っ端は自分で割って作る。着火剤は液体タイプのよく燃えるやつ。簡単に炎がつく。

実家に薪ストーブがあり、炎の暖かさは昔から好きだ。焚き火スペースでは4組ほどがめいめいに炎に向かっており、1人でも別に変な目では見られない。ただ椅子や道具を運んだり薪をくべながらフード注文に行く感じになるので、若干1人だと忙しい。

今日割と飲食代を使ってるので焚き火は飲まず食わずで…と思ったが、お腹が空いた…。それに今年は、そういうケチをやめるんでしょうが!体験にお金を払いなさい!と自分に言い聞かせ、焚き火で作るスモアセットを注文。薄暗い中で食べる焦がしたマシュマロは、甘くて香ばしくて沁みる。ゆっくり頂く。とてもいい時間。

熾火になるまで1時間と少し。短すぎず長すぎずちょうどいい薪の量。最後名残惜しく手を暖めて焚き火スペースをあとにした。これで友人がやりたくなった時もアテンドができる!タカオネ、オシャレすぎてちょっと疑わしい目で見てたけど、焚き火楽しかったです。また行きます。