2023年12月30日(土曜)の日記
ようやく年末休暇に。29日まで働かされるなんて……。
年末年始休暇が短いことに我慢ができず、求人検索をする。よさそうなところがあったので、求人サイトのお気に入りボタンを押した。
朝から洗濯をして、昼前から出かける。本日は吉野へ。
先週末に愛知へ行く予定がなくなったので、近鉄電車の全線切符が余っている。使用期限は12月末までだから、もう今日明日しかない。それで、愛知まで行くのはしんどいけれど、なるべく切符代の元が取れるくらい遠いく、できればこれまで行ったことないところへ行ってみようと思った。
それで選ばれたのが吉野だ。
長時間電車に乗りつつ、積読してる本を読むという目的もあった。柴崎友香『続きと始まり』を読む。
大阪阿部野橋から橿原神宮前で乗り換えて、吉野駅に到着。山の中という感じ。駅前のお土産屋さんで柿の葉寿司を購入しつつ、金峰山寺まで歩けるか尋ねる。ロープウェイもあるけど、歩いても20分くらいとお姉さんが教えてくれた。
春なら桜が美しいだろう山道を一人で歩く。ほかに人がいない。たった30分くらいだけど、ふうふう汗ばむくらいの運動量だった。登りきったところから参道のようになっていて、何人か、破魔矢を持った人とすれ違う。
果たして金峰山寺。これがものすごく豪華で良かった。白鳳時代の建立だそう。古くて大きくて立派だ。
拝観料は数百円。暗いお堂の中に入っていくと、大きな屏風?に絵が描かれていた。古い。ところどころ剥落しているが、しみじみ凄いと思う。目線を感じてハッと後ろを振り返ると、仏像が数体あった。仏像と対峙して、お顔を眺めると、なんだか叱られているような気分。嗜められてるというほうがいいかな。自己中心的に振る舞っていることだとか、利己的な考え方とか、すべて見透かされている。それは私自身の目線なのだけど、そういう気持ちを起こさせるものだ、仏像。
学生時代は奈良市内に暮らしていたし、みうらじゅんによる仏像ブームもそこそこ通っている。もともと日本史が好きだったので、寺社仏閣は(世の中の平均より)行くタイプの人生だったけど、こういう霊験あらたかな気持ちになったのは久しぶりだった。
いや、盆踊りのときには、こういう気持ちになることあるな、たまに。
ありがたく拝観を終えて、近くにある脳天神社へ行ってみる。450段の階段を降りる「修行」であると看板にあるとおり、なかなか大変だった。でも、しーんとした山の中に一人でいると、これまた霊験あらたかな気分。そう、一人というのがいい。新年が明けたら、初詣でたくさん人が来るんだと思う。その前に、一人でこの静かな山の中にいて、一年間を振り返られたのは本当に良かった。