赤と白とロイヤルブルーについての殴り書き

fukukorota777
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公開:2024/10/12
なかよしになれてよかったね!アレックス!

ああだめだ、スクリーンショットまで取るようになってしまった。(大好きなシーンその1)

はまるとスクショを取りだす自分の習性はよくわかってる。これはもう、おちるところまでおちてしまったということだ。吐き出さなければ。仕事もあるのに、全然他のことが進まない。これはだめだ。

父に感謝しなければいけないことがあって、ボクシングが見たいというのでアマプラに加入した。おかげで、海外ドラマや映画の熱が戻りつつある。The Closerのブレンダが大好きで、どうしても見るつもりになれないまま見られる環境がなくなってしまったMajor Crimesを見始めて、やっぱりおもしろい、シャロンいい人だったんじゃん、ラスティがんばって……!!と夢中になっていたところ、6年分あったのについに終わりが見えてきた。そこで、さみしすぎる、少しでも向こうに伸ばせるように何か挟もうとおすすめに上がっていたのを見た、のが「赤と白とロイヤルブルー」だった。

私は商業BL小説が大好き。見終わった瞬間、ディアプラス文庫じゃん!この流れ知ってるよ、両想いになるところまでが雑誌掲載分で、文庫買うと最後まで読めるやつでしょ、とあまりのハッピーさ加減&好みすぎてびっくりした。BL小説(とりわけ商業)はハッピーエンドが基本で、ふたりががんばって最後は…みたいな流れの話がかなり多い。レーベルはいくつかあるけれど、基本ハッピーエンドは変わらなくて、でもやっぱり特徴みたいなものは存在する。この話は、キャラ文庫ではない、シャレードも違う、ショコラもちょっと違和感ある。角川ルビーはトーンによってはあるかもしれないけど、圧倒的にディアプラス。ディアプラスに出てきそうな精神年齢の人たち、というか。お互いの関係性、がんばり方と解決に向かう道筋がディアプラス的、というか。ちなみに、直木賞を先日受賞した一穂ミチ先生はディアプラスによく書いていらした。

そのままhontoで原作を電子書籍で購入し、読み始めてからボリュームに気が付いたりしながら2日くらいで読み終わった。

幸せな実写化!!

原作を読んでわかったことは、この話をどんなにぎゅっと詰めても、そのままでは到底2時間には収まらないということ。そのため、原作の中で主要人物だったとしても出てこない人がいたり、原作には出てこない人が映画にいたりする。エピソードも、もっと後に出てきた話が前半の1シーンに取り入れられてるなど、映画は話を一旦全部分解して、あらためて慎重に再構成したような印象を受けた。

映画を見て原作を読むと、監督が本当に本当にこの原作が大好きで、何を伝えなくてはいけなくて、そのためにはどうしたらよいのかを間違わないよう的確に強い意志を持って(本人はインタビューでそれを使命だと語っていた)その作業をしたんだなあということがよくわかる。一生恨み言を言ってやると心に決めた実写化、富士見二丁目交響楽団シリーズの悲惨な原作破壊展開映画をまた思い出し、無理だけどこの監督に富士見の監督もしてもらいたかった、原作者に「これから話の続きを書くときにはかならずこの子の姿を思い浮かべるでしょう」とまで言わせしめた、ぴったりの主役を手に入れたのに、どうしてあんなことに……と落ち込みつつ(別にこの一文はいらないんですけど、一生恨み言を言ってやる、ことあるごとに言ってやると決めているので入れました)。

そのくらい、わりとぐっちゃぐちゃに入れ替えたり取ったり付けたりしているのに、こんなにうまくいく実写化ってあるんだ、と驚いた。

で、あたりまえのように2回目を見て。1回目ではぼんやり見てたけどここは実は下ネタだったのか…!だからこんな顔してるんだ…!みたいなことにも原作を読んだおかげで気が付いたり、余計に楽しかった。ここと、ここの間にはこんなことがあったとか、たぶんこの裏はこんなこと思ってて、とか、思いのほかこの2人は若いってこともすんなり入ってきたら(アレックスが大学に通ってるから若いのはわかってたつもりが、最初はそれを見ていながらも26とかそのくらいに感じてた)、なーーーーーんてこの2人かわいいの!!!!と、文字通りぱたりと倒れてしまいました。

結局最後のほうまでアレックスはヘンリーの深い深い苦しみのその深さと重みをいまいち掴み切ることができずに、それでヘンリーを苦しませることにもなるのだけれど、だからこそ、ヘンリーが大きな一歩を踏み出すことができたってところがすごく好き。性格の違いがバックボーンの差をも乗り越えられる光になってるとか、最高じゃない。ヘンリーにはアレックスしかいないし、アレックスにもヘンリーしかいない。

あと、アレックスが「公表だと同じだっていうけど絶対俺より身長が低いはずなのに!」って大人げなくこだわっててそこもすごくかわいい。そのうえで、公務とかのときはぴしっと揃ってるのに、その読み正しくヘンリーのほうが身長が低くて、それがヘンリーが素になってるっぽいところになるとあからさまにわかるの。(原作ではヘンリーのほうが大きいことになってる。ここの違和感を上手く消したのすごい)

もうひとつ、おじいちゃんはあそこにヘンリーだけじゃなくってアレックスも呼んだのはなぜなのかとか考えちゃう。別に来てたからって、口をはさむなくらいのことを言ってたわけだし、呼ばないって選択肢もあったはず。それを2人でって言ったのは、絶対君主のおじいちゃんだけど、やさしさとか愛とかあったんじゃないかな、隠さなければいけない、認めて表に出してはならない身内としてのやさしさが。そう思いたいです。

ネタバレしまくるわけにもいかないので、渾身のスクショ(2枚目)とともに一番すきな下ネタで締めくくりたいと思います。

そういやこの2人まだ二十歳そこそこなのよ、そりゃあそうなのよ、という大好きなシーンその2(といいつつ、ここに来るまで好きなシーンがもっともっとたくさんある)

仲よくなって来い、せめて仲いいふりをして来い、と送り出して約半年、こんな顔して母親(アメリカ大統領)の前に2人で歩いてきたら、お母さまもさぞかし安心されたことでしょう。

だけど何故この笑顔かといえば「YOUR ROYAL HARDNESS」とか言いあってるからなんだけどね。たぶんママンと会わなかったら永遠に続いてた雰囲気。20歳そこそこどころか15さいだね!ここの2人はあほすぎて愛おしい。同世代で同じような境遇のともだちできてよかったね。

ヘンリーがたまにみせる、「だいまんぞく(あえてひらがな)」な顔が大好きです。よかったね、ヘンリー。

もう、アレックスとヘンリーはわたしのともだち。