アルコールを飲まない人が「駒田蒸留所へようこそ」を鑑賞。
高橋の成長ドラマから段々と駒田一家のドラマへと主軸が移り変わっていきます。高橋の成長パートはあまり好きにはなれなかったけど、家族ドラマパートは良かった。母が笑顔になることで完成される家族のお酒というエンドに感動。「熱意を持って仕事をすること」「回り道してもやりたい仕事に関われていることへの喜び」など、ウイスキーの知識が無くても社会人であればいろいろ考えさせられるお話。
琉生が「苦労人女若社長」と取り上げられないのがなんというか新鮮に感じたけど、あったらノイズだったかもしれない。ウイスキーの味を絵で表したり、糸という字を見て最後の一押しをひらめいたり、かなり感覚派なキャラであることが伝わってきた。高橋の部屋の描写や友人との会話もだけど、本当にちょっとした描写でキャラ立てしていてすごいと思った。
自分もいうて真面目に仕事できてないタイプではあるけど、序盤の高橋はあまりに態度が悪すぎるだろ~~やる気が無くてもそこまで表に出すか?!とストレスがあった(同族嫌悪)。でも自分もいうほどな自覚があるので、自省をさせられるアニメです。記事が好評なことや社員のみんなに褒められたりなどでモチベーションが上がり、仕事に積極的になっていく高橋、喜ばしいんだけどあまりに一瞬で態度が360度変わるので好感度も上がり切らず。終盤に酒が大量に寄贈されたあたりから彼の文才を伺うことはできるものの、1度目の記事以降(炎上した記事を除き)評判が見えてこなかったり、記事自体もあまり出てこないので、仕事の内容で彼を見直すこともできず…。まあ酒が寄贈されたおかげでハッピーエンドへ向かうことができたし、そもそもウイスキーという誰もが知っている題材ではないところに無知な主人公(視聴者と同じ目線を持つ役割)を置くのは基本の作劇なので、物語に必要なキャラクターなのは間違いないです。
好きなキャラは兄とヤスさん。兄のCV中村悠一は悪人キャラか善人キャラか読み辛くて良かったと思う。ていうか兄はろくに話すことをせず家を出た以外は優秀なムーブをしていたと思うので普通に好感が持てた。ヤスさんは良い上司だけどちょっと甘いかな。でも優しいキャラが好きなので。
背景美術の塗りに特徴があり終始目を引いた。反面作画は良すぎず悪すぎず、でも高橋や琉生の良いシーンではもう少しキメた作画にしてもいいのに、と思った。
入場特典で早見沙織の上手すぎる歌がもらえるのでお得