「水車小屋のネネ」を読んだ

fumi
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津村記久子さんの小説「水車小屋のネネ」を読んだ。

本屋大賞にノミネートされていたので興味をもち、表紙の絵が楽しそうなので読んでみた。表紙のイメージどおりの明るくてやさしい物語で、読んでて楽しかった。485ページもあって長いんだけど、読んでる間は楽しい時間を過ごせる。

簡単にまとめてしまうと、助けられたり助けたりする40年のことを10年おきに定点観測しているようなお話。その真ん中にネネっていうヨウム(鳥)がいる。家族ではないんだけど、助け合ったり頼りにしたり少し離れて気にかけたり、そういう様子がとにかく温かい。その代わり、子ども側から見た家族のしんどさはいっぱい出てくる。

ネネとおしゃべりしたい。杉子さんの絵を見てみたい、図鑑も。守さんの蕎麦を食べてみたい。理佐さんに服を作ってもらいたい。寛美さんのラジオも聞きたい。……こんな感じで、この物語の中の人に会ってみたいなと思う。

読み終えたら、親切にしたい気持ちが前よりも少し増えた気がする。

@fumi23
すきなものの話を書きたいと思います。誰かが読むかもしれない自分のノートと思って書いてます。