「始まり」より「終わり」の方が、

fuminaru
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 日曜日の朝の新宿駅東口はなんとなく疲れて見える。清掃員が路上を清掃し、少し先で若い女性がちょっと吐いている。くたびれた服装の男女がちらほら。パーティが終わった後のような空気感。

 アルタの並びの星乃珈琲は開店待ちの小さな行列ができている。開店と同時に客が次々と席に付く。なかなか見ない光景だ。

 寒いのでホットのカフェオレを頼む。相手はホットのブラックを。初めて会うのでいろいろ話題を振る。それも30分くらいすると尽きる。いいタイミングで隣の外国人客と喋る流れになる。英語を喋るフィリピン人がふたり。片方が完全に英語なので、もう片方にNice to meet youと挨拶すると「こんにちは」と返される。日本語が喋れるのか、「こんにちは」くらいなら知っているのか、判断しかねた。

 話し終えて外に出ると正午近い。街はパーティ後の疲労感が抜けて活気づいて見える。今夜また始まるパーティに備えているかのよう。そういえばパーティが始まる前のワクワクした空気感より、終わった後のくたびれたような、ハイなテンションのまま身体だけ疲れているような、そんな空気感の方が好きかもしれない。

 「始まり」より「終わり」の方がホッとするかもしれない。「始まり」より「終わり」の方が美しいかもしれない。「始まり」より「終わり」の方が、

@fuminaru
Listen before I go.