ある時、職場で一緒に働くAさんが相当ヤバい人だと気づいて、「Aさんは近いうちに◯◯の問題を起こしますよ」と周囲にそれとなく伝えた。けれど全然相手にされなかった。私が大袈裟に考えているだけだと思われて終わった。
確かにAさんは真面目に働くし、何も問題ないように見える。私もそう思っていた。でもある会話がきっかけで、Aさんが抱える闇が見えてしまったのだ。
誰もが多少の差はあれ心に闇を抱えている。私も抱えている。けれどAさんのそれはやがて大きな問題になってしまうと私は確信していた。信じてもらえなくても変わらなかった。私にとってそれだけ圧倒的な事実だった。
それから１年ほど経った最近、案の定と言うべきか、Aさんが問題を起こした。それでやっとみんなAさんの問題を認識したらしい。ほら、言ったでしょ？ と言いかけたけれど、子どもっぽいのでやめた。
聖書に「あなたの確信を投げ捨ててはならない」という箇所がある。もちろん「神への信仰（確信）」の文脈でだ。でも「直感」の文脈でも似たことが言えると思う。あなたの直感を投げ捨ててはならない、と。
直感的な違和感や嫌悪感、予感の類はけっこう当たっている。私ももっと自分の直感を信じていれば、カルト被害に遭わなかっただろう。頑固にならない範囲で、自分の直感は大切にすべきだ。