午前3時前には東の空が明るくなりはじめる。それを眺めながら、海辺の町にはたくさんの愛おしい出来事を残してきたことを思い出す。坂を下りる風だったあの頃、ぼくは今より真っ直ぐだったに違いない。
でも今のぼくは音に臆病になってしまった。風になることもできない。乾燥した空間で意味のない助動詞を並べている。ぼくからぼくを奪ったのは誰だろう。
午前3時前には東の空が明るくなりはじめる。それを眺めながら、海辺の町にはたくさんの愛おしい出来事を残してきたことを思い出す。坂を下りる風だったあの頃、ぼくは今より真っ直ぐだったに違いない。
でも今のぼくは音に臆病になってしまった。風になることもできない。乾燥した空間で意味のない助動詞を並べている。ぼくからぼくを奪ったのは誰だろう。