そろそろ夏を片付ける準備をしなくてはいけない。毎晩のように聴いているお気に入りのギターはあと何度聴くだろう。今どんなに好きだとしても、いつの間にか遠ざけてしまうようになる。季節が変わるということはそういうものだから。だけど、ぼくが秋に行くのではない。秋が勝手にやってきて、それを拒むことができないのだ。
変化はいつも向こうからやってくる。自分自身がそれを選択したと思い込んでいるだけで、実際のところ自分で決めても決めなくても変化は起こる。受け入れがたい変化だったとしても、秋の鮮やかな色彩につい騙されてしまう。そのあとに残るのはまっしろなぼくだけだ。