書きたい小説を思いついたら、まず資料探しから始める。人生経験があまりないので誰かの記録に頼るしかないのだ。
まずはじめに図書館の蔵書検索で得たい情報のキーワードを検索する。検索結果に実用書があればそれを予約して、参考になりそうでおもしろそうな小説があればそれも借りる。もちろん小説を真似るわけではなく一通り読んでから巻末の参考資料を見るためである(これが一番役に立ったりする)。ちなみにすぐ購入しないのは参考にもならないしおもしろくない本が手元にあるのが堪えるから。
図書館での資料集めに限界を感じたらネットで情報を集める。だけどネットは本当に真偽が怪しいので公式ホームページや書籍を出版している人のものとか、実績のある団体のブログとかしか信用しない。実際に警察について調べていたら「元警察官」を名乗っているのに盛大に間違っている記事があったりする。
水の中に棲むのプロットを作っているときは元麻取の瀬戸春海さんの記事を読みたくて既に廃刊になっていた雑誌を中古で購入した。そのときの記事は現在はマトリという本になって出版されている。あのときこれがあればなぁと100回くらい思った。
刑事や組対についての資料を集め始めたのはこの世界の色を取り戻せを書いていたときだった。図書館で借りた刑事の本がなかなか良いように思えて手元に置きたくなったけど絶版だったので中古で探した。今読み返すと痴漢冤罪の章がかなりムカつく。
そして警察全体を書いた本といえば元キャリアの古野まほろさんの本が有名だけど、なんでこんなに読みにくいの?!とびっくりするくらい読みにくい。書いてあることは創作に役立ちそうなのにこの文章から拾い上げるのは苦痛が伴う。たぶんこの人の小説を読むことは一生なさそう。
警察系は47都道府県警察のホームページを見たり、検索エンジンでワードを多用して検索すると服務規程とか勤務体系などのPDFファイルがよく引っかかるのでそれを利用することもよくある。
去年は交通機動隊の小説を書いたけど意外と資料が少なく、元隊員が書いた本は一冊しか見つけられなかった。それも図書館で借りたあと自分でも購入した。著者のブログも読んだ。あとは各県警のホームページなどを参考にした。結構役に立ったのはとある県警の交通機動隊運営規程のPDFファイルだった。昭和54年の訓令を載せてくれるのありがたすぎる。
そして現在はゴ決を見に行って急に澤村さんが気になりだし、生安部の澤村さんを書きたいと思っているけど生安って資料が意外と少ない。ハコヅメでは結構描いてくれているけど、小説とかもかなり少ない印象である。というかなくはないけど食指が動かない。
これはもう警察公論を買うしかないのか?と思ったけど生活安全部が特集されているバックナンバーは売り切れていた。もうおしまいだ。
こうなったらもう立花書房で出している関連がありそうな本を買うしかないのかもしれない。
そんなにがんばって書いてもたぶん読む人は少ないのになんで書きたくなるのだろう。二次創作って不思議だなぁとおかしくなってしまった。