蛙の子は蛙。
メシマズの子はメシマズ。
私は「コンソメスープ」という名の大根ごぼうソーセージスープ(野菜は全部口の直径より大きく切られており加熱されすぎた状態)を食べて育ちました。
ちなみにコンソメスープは翌日になると牛乳が加えられミキサーにかけられ、「栄養満点ポタージュ」になってお出しされます。今だから言えるけどあれ完全にゲロ。
私の親はいわゆるアレンジャー(料理に余計な手間を加える人)でした。
私は私の親のことをとても尊敬していて、ここまで育ててくれたことを、心の底から感謝しています。
が、料理に関してはちょっと、もうちょっと、何とかしてくれなかったかなという思いがあるのも確かです。
食事は栄養を取るための作業で、塩味と甘みがあればとりあえず美味しいものである。
子供の頃は自分の家庭が基準だったので、自分に刷り込まれたその思考に何ら疑問は持つことはありませんでした。
どうして人類は完全食だけで生きようとしないんだろう?と、大学時代COMPを飲みながら思っていたのですが、最近ようやく人並みの感覚が理解できてきました。
というのも、Youtubeにあがっているプロの料理人のハンバーグレシピをその通りに作ったら美味すぎてひっくり返ったからです。
うっま……
正直、自分が自分で分かるくらい美味しいもの作れたことにびっくりしました。
料理って良いですね。美味しいもの作って食べるって幸せですね。
社会人として生活していると「うちってメシマズの家庭だったんだな…」という事実に打ちひしがれることがしばしばあります。
これまで自分の手から生み出されるものは全部生ゴミにしか思えなくて、馬鹿舌は馬鹿舌なりの弁え方があると自制してきました。
料理をしないことで刻まれたメシマズから逃げようとしていました。
でもこれからはちゃんと料理と向き合って、美味しいものを作れるようにして、メシマズの連鎖を断ち切りたいと思います。