こだまとひかりとのぞみ

gazami
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こだま、ひかり、のぞみという新幹線がある。こだま<ひかり<のぞみ の順で早く目的地に到着するらしいが、平仮名3文字で統一感があってとても良い名前だと思う。

けれどもなんとなく語源を想像すると「のぞみ」が仲間外れに感じる。「こだま」はおそらく音速だろうし「ひかり」はそのまま光速だとすると、「のぞみ」は速度がイメージしにくい。

そもそも「ひかり」よりも速いものって多分ないし(物理とか難しいことは知らない)、語感だけで付けたのかなぁと何となく思っていた。

しかし実家に帰るために乗った丸ノ内線の中で両親の健康を考えている時にふと思った。

高い金を払って新幹線に乗っている人は大小あれどそれなりに理由がある。そこで待っている人や出来事に対してあれこれ考え、憂鬱か期待かの違いはあれど普段の通勤や移動と比べて大きめな目的を持っている。そういう期待感とか、何事もなく帰って来れますように的な願いとか、間に合いますようにみたいな祈りとか。そういうのをひっくるめて「のぞみ」と言ってるんだとしたら。物理的な速さだけじゃなくて、人の想いも運びます、みたいな名前だとしたら。「ひかり」より速くても納得がいくなぁと思った。

(※一般公募で決まった名前らしいので、全部妄想です。)