皆さんはひゃくえむを見ましたか?見ていない人は明日映画館に行ってください。

映画始まってから終わりまでずっと「良すぎる」って感情が大半を占めてて、なんか、満足感?幸福度?がメーター振り切って......え、良すぎる.........良すぎる..........
まず映像の良さがあるんですけど、100m走をテーマに扱ってる作品だから人の動きを丁寧に描写してるんだろうなってのは想像してたんです。走る動きにアニメーターが全力出して日常パートは普通なのかなって思ってたんですけど、あの映画常に、本当に常に画面にいる全員を「自然な人の動き」で描いてて序盤の時点でマジで...?てビックリした。
大して重要な会話してるわけじゃないのに話してる時の目線と首と上半身の揺れとか、その動き現実の人間でよく見るやつ...みたいなのを描いててすごい。ロトスコープという技法なんだ...実写カメラで撮影してそれをアニメでトレースしてるらしいです...というか人好きじゃないとあれだけ丁寧に描けないと思う。枚数とんでもないことになりませんか?制作に関わった全ての人に感謝します。
そんで本題の内容の話なんですけど、もう本当にわたしは魚豊先生のテーマの扱い方と人の描き方が好みすぎる。「チ。」の時も思ったんですけど、話のメインがずっとテーマ(地動説/100m走)で登場人物はそれを彩るスパイスでしかないところが好きすぎる......。生まれも育ちも違う人間同士が関わって生まれる感情の揺らぎ(親愛/恋愛/執着/尊敬etc)、その人が人に向ける感情の話をメインにしてテーマを扱う「人と人」じゃなくて、「地動説と人」「100m走と人」を描いてるところが本当に好きで、しかもそれが世に出て面白いと評価されてることも嬉しすぎる。もちろん感情接触事故人間ドラマも大大大好きです...。
これはジョジョを読んでる時と同じなんですが、登場人物が様々な思考を持っているとはいえ作品全体を通してのものの捉え方とか、思想にかなり統一感があって、それが自分の好みと合ってるもんだから誰が何喋っても最高〜〜!てなる。なんか魚豊先生の描く人って「まず〇〇、そんで〇〇、だから〇〇」みたいな言葉の並べ方するのがかなり印象に残ってて、映画だと小宮の走りを見た先輩が君は陸上やめた方がいい的な台詞のとこ。まず現状把握→それを続けるといずれこうなる→だからこうするべきってかなり論理的に言葉で伝えてくるから素直にそうだねって受け止められるんですよね.....。言葉の持つ説得力というか......小宮は素直にそうだねって受け止めていませんでしたが........。
これcvツダケン海棠も現実逃避の話で言ってたんですけどあの言葉を圧縮すると「信じれば勝てる!」になると思うんですけど途端に綺麗事というか薄っぺらく聞こえるので捻くれカス人間はそれだけ聞くとえ〜?て突っぱね返しちゃうんですけど(作品のターゲット層が子供以外の作品に限る)言ってる内容は同じだから面白いですよね。でもその短い綺麗事を言うまでに納得できるほどの過程が描写されていれば説得力が生まれるので「信じれば勝てる!」に対して「せや!」て返事できる。言葉に説得力を持たせて行動の描写を省くか、行動で説得力を持たせて言葉を省略するかの違いだから言葉がどうこうより説得力の有無が大切だな〜これ。ありがとう魚豊先生、またひとつ整理できました(?)
あと海棠で思い出したけどあの現実逃避の話と人の思い込みの強さって似てるなって思ってメチャクチャ共感しちゃった。人って思い込みだけで痛みを無視できるし文字を読み違えて信じられないミスをする。目の前にあるのは簡単な文章なのに「いつものアレですね!😁」て思い込んで全然違う商品を自信満々にハイスピード発注した時のわたしと「現実逃避、しちゃいますか😁(2人追い抜き)」の海棠マジで一緒。嘘。全然一緒じゃない。カスの思い込みです。
このひゃくえむって物語が原作でどう終わるのかまだ読んでないので映画のみの感想になりますが、ラストのシーンで勝敗を映さずに2人の表情のアップで締めるの。それぞれが100m走で何を感じてどう走るかを重要視してる作品としてこれ以上ない終わり方すぎる。あの横顔だけで、あぁこの2人にとってこの100m走が1番心が震えた走りが出来たのかなとか思った。別に特別でも何でもねぇよって思ってたらすみません。でも表情をアップで映すのはもう「こいつらの、この走っている時の、この、この表情を見てくれ!」ていうメッセージだと受け止めますが、よろしいですか?あの横顔が、全てです(?)
CVの話なんですがこの作品の舞台とかテーマが現実で登場人物もキャラクターキャラクターしてない(?)から二次元的な声の個性(?)じゃなくても違和感ないので松坂桃李と染谷将太めっ.................................ちゃハマってて超超超良かったです。というかひゃくえむ見たいと思ったきっかけがcv染谷将太!?だったので、なんかもう演技良すぎて.......しかも松坂桃李も凄すぎて.........声優以外の人がcv担当することにもう昔ほど不安とか感じなくなってきた......数年前のトランスフォーマーの映画でオリラジ藤森が吹替やった時もキャラと合ってて全然浮いてなかったし.......声優業界に刺されそうだけどひゃくえむみたいな現実がテーマのアニメならcv女優俳優もっとやってみてほしいって欲が出てきた.....じゃあドラマ見ろよで済む話なんですけど......大河でしかも幕末明治じゃないと見続けられなくて.........なんとか都合良くアニメに女優俳優が出てくれません?
なんかひゃくえむ見て面白すぎる〜!て衝動でうだうだ書き殴ってるけど全然絵描きたい!て感情湧かないな。自分が絵で衝動発散する時は終わりをまだ見てない状態の作品(長編アニメの合間に感想吐き出すとか)だったり、ゲームのプレイ日記とかが多いのも理由なので映画でもう素晴らしい完成品を堪能したから絵で発散することないな...あと物語が好き!て気持ちが強すぎてキャラ絵を描く衝動が無いのもある....
こんなん書いてたら夜中の2時半。