杉並区で練習会を主催しているgenと言います。今回は、いわゆる「教え魔」について考えてみる記事です。卓球を長くやってる人なら、どこかしらで観測したことがある現象じゃないでしょうか。
前になんとなく投稿した↓のツイートが色んな人に反響もらえて、当事者がかなりたくさんいる全国共通の現象なんだな~って印象を受けました。
余談だけど、このツイートにお手本のようなクソリプがついてて笑っちゃいました。そういう問題じゃないんだよな
話を戻して、この記事では教え魔についていろいろ考えてみます。
教え魔とはなんだ
卓球のコーチに教わったり、対戦相手に「アドバイスください」ってお願いして教わったりするのは良くあることで、これは教え魔とは言わないだろう。教え魔は、こういった関係性ができていないのに教えてくる人のことだと思う。
「頼んでもいないのに教えてくる」「教える/教わる関係じゃないのに一方的に教えてくる」人のことを教え魔として話を進めたいと思う。
ちなみに色々調べてみたけど、卓球に限らず、ゴルフやボウリングでも教え魔は出没してるそう。
自分が観測した教え魔
自分が見たことがある教え魔を2通り書いておきます。
①地域の卓球クラブで、ラージボールをやっている男女1名ずつがいて、男性が女性に対して、2時間の練習時間のあいだずーーーーーっと一方的に教えてた。
クラブ内では「熱血指導」と呼ばれていたけど、今思うと教え魔だったんじゃないか。
②練習会で、ゲーム練習で勝った男性が、対戦相手の女性に長々とアドバイスしていた。空いた人は声かけ合ってゲームする形式だったけど、その女性がほかの人と試合するときも、その男性は台の横に立ってひたすらアドバイスしていた。なんで???
なぜ教え魔が起きるのか
NHKのページに、心理学の学者さんによるわかりやすい説明があったのでそのまま引用。
(1)教えるものを愛している
自分がその物事を愛するあまり、他人にもそれを好きになってほしい、上手になってほしい。だからこそ「違う、そうじゃない」と言いたくなることが目についてしまい、ついつい教えてしまう。
(2)教えていることで気持ちがよくなる
教えるという行為は、自分が相手より上の立場に立つことができ、人は気持ちがよくなる。
なんかすごく納得感があるな…卓球に無関心で、卓球が好きでもなんでもない人は教え魔にならないだろうし、教え魔の人はすごく熱心に、なんなら気分がよさそうに教えてる。
あとこれは私見だけど、教え魔の人は「自分が教え魔したことで、教えた人が成長して卓球がうまくなった」みたいな成功体験があるんじゃないかと思う。もちろん卓球のコーチとか、ちゃんと「教えてください」ってお願いされて教えるって関係ならいいんだけど、教え魔が一方的に教えて「ほーら上手くなっただろ」みたいな自己完結をしてるとしたらけっこう嫌な感じだな…
中高年の男性が多い傾向
自分が観測した教え魔(5~6人)は、全員が男性だった。これって何か傾向があるのか検索してみたところ、2000人を調査した記事があった。
遭遇した教え魔の性別、年代を聞いたところ(推定含む)、男性が76.6%と女性の19.7%を大きく上回り、年代は50代30.3%、40代24.2%、60代19.0%など中高年層が多くを占めました。
※あくまで傾向の話で、中高年の男性が全員そうだという話ではないです!
なぜ中高年の男性が多いんだろう?私見だけど、中高年の男性は「人に教える」ことの抵抗感が最も少ない年代/性別なんじゃないだろうか。
その背景には、「年長の人を敬うべし(長幼の序)」という儒教っぽい考え方があるのかもしれない。あとは、男性が男性に教え魔されても「はぁ?」みたいなリアクションでスルーできるけど、女性が男性に教え魔されると、無用なトラブルを避けるためにある程度失礼なく振る舞う、って理由もあるかもしれない(このへん、自分の偏見が多少入ってるかもしれません…)。
逆に、若者が年上の人に教えたり、女性が男性に教えることには抵抗感が伴うから、年上の人や、女性→男性への教え魔現象は起きにくいんじゃないだろうか。
教え魔を防ぐために練習会で出来ること
教え魔を放っておくと、被害にあったひとは自然に「あそこの練習会には教え魔いるから行きにくいな…」となってしまう。なので、最低限の対策はしないといけない。
・練習会のルールに「教え魔行為NG」って書いておく。万が一揉め事になったときも「ルールなので」って言える。
・被害にあった人に声かけてフォローする。
・教え魔行為があったら注意する。どこから教え魔になるのか、教え魔なのか有益なアドバイスなのかの線引きはとても難しいけど、教わってる側が迷惑そうにしてるとか、一方的にずーーーっと教えてるとかだったらそう判断できるかも。
まとめ
ざーっと書きました。見聞きしたことがある教え魔エピソードがあったらぜひ教えてください。ありがとうございました。