天下の三名泉と飛騨牛食い倒れツアー、迸り続ける赤味噌、情報を食う

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男4人で、岐阜は天下の三名泉を連ねている下呂温泉に行った。2泊3日。本当は先週に出そうと思っていたのだけれど、しずかなインターネットは休日の長風呂中にスマホから書く、という縛りを設けているので書けなかった。

いや、本当は書こうと思っていたのだけれど、紀行文というものがあまりにも難しいので諦めたに近い。

大学図書館でアルバイトをしていた頃、小説家志望の年上の後輩君が、「紀行文を書くのは文章を書く練習になるんですよ、難しいので」といっていたのを思い出した。

本当に難しかった。書き過ぎれば悠長で、少なければ伝えたい意図を表現しきれない。今の自分にはどだい無理で、いつか書けるようになったらいいなぁ。どうやらまだアウトプットを続けた方がいいらしい。

後輩君は文筆業になれたのだろうかと想いを馳せる。

とはいっても、全部の市区町村に温泉がある県の、その中でも温泉の文字が地名に入ってる土地の出身で、小さい頃からほぼ毎日温泉に浸かっていたおれが下呂温泉のレビューをしない訳にはいかなくない???

正直あんまり下調べせずに行ったのだが、あまりに初めての湯質で、常に肌を擦り合わせてか確かめていた。

湯が躰にまとわりつく。立ち上がっても体表に湯が残っているのを感じ、温度上昇の火照りではない、温泉の効能である刺激で肌の赤らみを覚えた。

自分は常に海が望める所の温泉に入っていたので、温泉には塩分が入っている、という固定観念があるのだが、そう、岐阜県は海なし県であるので、塩分が入っているはずがないのだ。

なので、ぺろ、

うわ、全然しょっぱくないが!?!?!?!?!?!?!?

当たり前である。

結論としては、風呂上がりに温泉を身に纏っているという表現をしたくなるほどの絡みつく湯質で、天下の三名泉と言われるだけであると思った。

源泉温度の記載を見忘れたのでわからないが、仮に110℃を超えていたとして(温泉は地下にあるので源泉温度が気圧的に100℃を超えることがある)、適温40℃まで下げる為に水で割ってたとしてこの効能ならあまりにも強すぎるのではないか。

ちなみに、ほどほどの田舎によくある、3車線位の大通りで、外食チェーン店とか、ワークマンとか、コメリとかがずらずら並んでる所に、大量に海鮮チェーン店があって、海なし県は魚介を求めてるんやなぁという気持ちになった。

ちなみに、旅行の内容としては、

1日目:新幹線、飛騨牛食う、岐阜城行く、旅館、飛騨牛食う、温泉

2日目:朝風呂、白川郷、飛騨牛食う、旅館、飛騨牛食う、温泉、深夜のボドゲ祭り

3日目:朝風呂、城行く、名古屋で味噌カツ食う、新幹線

あまりにも飛騨牛の旅だった。

まじで金を使いすぎたので、今月はガチの節約生活です。もうブルアカに課金しません。

オチっぽいの書いたけど、味噌の話だけさせてほしい。名古屋周辺といえばそう、出汁文化と甘い赤味噌、ひたすらその洗礼を受けていた。

東北出身であれば、そう、味噌汁はしょっぺえ米味噌と相場が決まっているが、名古屋は赤くて甘い味噌に強い出汁が主流だ。

地元の郷土料理で紫蘇巻きというのがある。東北料理としては珍しい激甘料理。おれはその料理が大嫌いだった。というか、砂糖があまり好きではない。

もちろん食わず嫌いではなく、口に入れると、紫蘇の香りと、個人的にオソマと表現しても差し支えない、激甘で濃厚な味噌の味が広かった瞬間、おれの脳味噌はただただ拒絶という信号を発信するだけの物体に成り下がったことを覚えている。

あまりにも、あまりにも口に合わない。何故かおれには到底食えたものではない、という感想を覚えたのが小学生の頃の話で、じゃあ関西の味噌汁はどうなんじゃい、という話なのだが、

普通に食えるし普通に美味い。え、いいじゃんこれ、感動。うわ、めっちゃおもろいやん赤味噌。ていうか出汁強すぎわろた、家で作るの難易度高くね、色々使わないといけないよね、うわ〜、どうしようかなぁ。あれで、代用できんかなぁ。うわ〜、ちょっとまって、確か樋口直哉先生が赤味噌の記事書いてたよなぁ、これ再現してぇ〜。

基本的にこれが初めての飯食ってる時の脳内です。年間350日自炊してる自炊ジャンキーなので大体これです。まじで情報を食っています。

たぶん未だに紫蘇巻きは食べられないと思うけど、少しづつ嫌いなものを克服していて、まだおれ頑張れるのかも知れねぇと思えた。

旅行メンバーからFF14のプレゼンをされた話をしていないけど、それは今度の話。

とにかく紀行文は難しい。