夏に母と叔父の家(戸建て)を警察立ち会いの元安否確認してもらった時。このときまさか既に死んでいた後の祭りとは露知らずだったが、警察は部屋の中は比較的綺麗でしたと言っていたが、私はなんとなく気を使ってそう言ってくれたんじゃないかと思っていた。
家が建ってすぐに、何かあったらいつでも来ていいと合鍵も貰っており、それ程訪問したこはないがそれなりに家に行った記憶もある。
父が亡くなった時私は小学6年生だった。大人達が動いている間、私は叔父の家に数時間だけだが預けられ2階の一番奥の部屋で待っていた。
祖父が亡くなった時、長兄の叔父が亡くなった時もその家を出入りした。まだ私は人の死に関して何か動けるような大人ではなかったので、1人で近くの本屋に行ってスレイヤーズの新刊を買って読んでいたりした。
そんな家が競売にかけられた日を思い出しサイトを見ると、叔父の家の詳細が記載されようやくあの時警察が見た部屋の中を一部だが写真で見ることが出来たのである。
電気もガスも水も停められてもなお生活していたであろう痕跡は「買い手絶対出ないわ」と思った。それと同時に、叔父はもうどうにかするつもりは無かったんだろうなという印象も見えた。
ただ漠然と生きているだけの時間は車に残されていたスーパーで買ったまま置きっぱなしにしていたトイレットペーパーが物語っていたのである。
これで本当にこの話は終わりだ。余談だが、司法書士に取得してもらった戸籍謄本を貰ったのだが、それを見て、父が実は初婚ではなく再婚だったことを知り横転したオチも添えておこう。