どっかに書いておかないとな~と思いつつ、明日提出する予定の記事にはどうしても入らない文章を書くことにした。0時すぎても執筆者いないから書いちゃうぞ! いいんだな! よろしくお願いします
この記事はドカメンチ・2025 Advent Calendar 2025 2日目の記事です。
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お茶、飲んでますか。私は毎日飲んでる。茶葉、リーフ、ペットボトル。こんなところで日本の豊かさを感じることになるとはね。身の回りには様々なお茶が溢れてる。
で、気になったことありませんか? 玉露は50度で入れろとか、紅茶は95度とか、夏場は水出しアイスティーとか、お前なんやねんって感じですよね。
極論、水に茶葉を浸しておけば茶になるんです。飲む人が美味しいと思えるならどんな入れ方だっていい。茶器だってなんでもいい。お高い茶器もなくていい。
カメラロールを遡ったら、湯呑と蓋碗のフタでティーバッグの紅茶を入れる写真があった。これが本当のグローバリズムです。

閑話休題。まぁ、こうやって丁寧じゃない入れ方をしてもある程度は問題がないから手抜きをしているんですよ、と言い訳をしておく。
そしてこの記事を読めば、誰でも手抜きができるようになる。あるいは、いい茶葉を美味しく入れることができるようになるだろう。
お茶をどう入れるか、何の要素がどんな影響を与えるのか。茶の抽出について今の私の理解を示しておく。
目次:
お茶を入れる、とは?
美味しいお茶の入れ方
1. お茶を入れる、とは?
そもそも、お茶を入れるという行為について考えたことはあるだろうか。ないよね。なんとなく茶葉に湯を注げばそれでおkって認識だと思う。
だから、ちょっと前に用意した画像を見てもらおうと思う。

茶葉には様々な成分が含まれていて、それを液体に移す行為を茶の抽出と呼ぶ。
茶葉に含まれている成分は、ざっくり概念としては画像の茶葉マンが教えてくれている通り。ポリフェノールとか、カフェインとか、サポニンとか、タンニンとか……なんか、聞いたことあるよね? そう、それです。
で、そいつらは水に浸しておくと勝手に溶け出します。
でも、溶け出しやすさが違うんです。
だから、どんな成分を重点的に抽出したいかによってオススメの抽出法が変わる……というわけです。
わかった? わかんないよね。もう少し詳しい話をします。
お茶の成分にはざっくり分けて2種類あります。
水分に反応して溶け出すもの(旨み、甘み)
温度に反応して溶け出すもの(香り、渋み)
1の成分は、別に温度とか関係なく水に浸せば溶け出します。香りの方も全く溶け出さないわけじゃなくて、ある程度は液体の方に移ります。
だから、香りが重要ではない緑茶とか、とにかく渋みを出したくない玉露とか、そういうお茶は温度を抑えて抽出します。
2の成分は、温度が高くないと出てこないやつらがいて、たとえば98度以上じゃないと出てこない香り成分とかすらある。
なので、紅茶とか烏龍茶みたいな、香り重視のお茶はとにかく高温で入れることが求められます。
一方で、茶葉にとって熱湯はストレス。温度が高ければ高いほど、雑味というやつも出てしまうんです。茶葉の品質次第では高温で入れすぎると雑味が目立ってまずくなっちゃう……というのが抽出温度に関するカラクリ。
そんなわけで、抽出についてまとめるとこんな感じ。
水出し・氷出し:渋さや雑味を嫌う場合。フレーバードティー、緑茶など
低温お湯出し:渋さや雑味を嫌うが、旨み甘みが欲しい場合。玉露など
高温お湯出し:渋さを許容してでも香りが欲しい場合。紅茶など
香料の香りは高温じゃなくても移るので、フレーバードティーは水出しに適正があるといえる。その代わり、お茶の側の味が出きらないから飲み口はスッキリした感じになっちゃう。
高温お湯出しを推奨している紅茶も、お安い茶葉とかだと雑味が多くて、高温で入れちゃうと美味しくなくなってしまうこともある。
いい紅茶の茶葉は高温で入れたほうが美味しい、と思う。たまにダージリンの低温抽出を勧める人がいますが、私は100度で入れます。香りも渋さもほしいから。
まぁ……そういうわけで、お茶のどんな成分を出したいか、あるいは出したくないかによって抽出湯温が決まる……んだけど、茶葉を見て抽出方法・温度・時間を判断するのって難しいよね。それは覚えていくしかない。
結局は、裏面とかに書いてある企業推奨の抽出時間・温度がベターではあるんですよね。あとはそこから自分好みに変えていけばいい。
2. 美味しいお茶の入れ方
お茶の抽出とはなにか、温度がどのような影響を及ぼすかについてはおおよそわかってもらったと思う。
お茶の味に影響を及ぼすのは、①温度、②時間、③茶葉の量の三要素だ。
基本的には企業のオススメ通りにやればいいんだけど……。ひとつだけ。
お湯を注いで3分とか待つときのお湯の温度、気にしてください。
お湯ってどんどん冷めていくんです。お茶を入れるに当たって、抽出中もお湯の温度を一定に維持するというのがめっちゃんこ大事。イギリスにはティーコジーって名前の、ポットに着せるセーターみたいな商品がある。
でもまぁ、そういうのを用意するのは大変だから……。
茶器の温めと、フタをすること。この2つは徹底してください。
逆に言えば、これさえできていればそうそう不味いお茶にはなりません。
冬場の冷え切ったティーポットにお湯を注ぐと、注いだ時は熱湯でもすぐに10~20度くらい温度が下がっちゃうんだとか。
なので、茶葉の投入前にあらかじめお湯を注いで茶器を温めること。これめちゃ重要。マジです。
そんで、寒い空気がお湯に触れないように、お湯を注いだらフタをすること。熱を逃さない! これも重要。
ここで改めて記事上部のトンチキ和洋折衷紅茶の写真を見てほしいんですけど……そう思えばまぁまぁ理に適ってるでしょ? 適ってない? ごめんなさい。
ともあれ、茶器を温めてから茶葉にお湯を注ぐようにするだけで、高温で入れるべきお茶は味も香りも別物になりますよという啓蒙でした。
明日は紅茶の記事をアップします。この記事の5倍以上の文量があるから覚悟してください。