最近ずっと原油のことが気になっていて、 ホルムズ海峡が封鎖されてからどのくらいの量がこれから入ってくるのか不安だったので、ChatGPTにかなり細かく調べてもらいました。
いくつかの記事に出ていた日本向けタンカーの情報をもとに、公開されているAISの到着見込みなども確認してもらったところ、正直、思った以上に今後入ってくる便は多いという印象でした。調べた限りでは航行中の日本向け原油タンカーは合計21隻、原油量にして約3,300万バレル、これは日本の原油需要の約10日強に相当するとされています。
まず、どこから入ってくるの?
今回見えてきた候補地をざっくりまとめると、こんな感じです。
UAEのフジャイラ発とみられる便
サウジアラビアのヤンブーやオマーンからの便
アメリカから来る便
マレーシア周辺で積み替えた便(マレーシアSTS)
UAEのフジャイラ発とみられる便
フジャイラは、UAE東部、オマーン湾に面した港湾都市です。 ペルシャ湾の内側ではなく、ホルムズ海峡の外側に近い位置にあるのがポイントです。

ただ、フジャイラも完全に安全とは言い切れません。Reutersでは、2026年3月にフジャイラでドローン攻撃や迎撃後の落下物による火災があり、一部の積み込み作業が止まったと報じられていました。イラン側がUAEの港湾を標的にすると警告していたこともあり、ホルムズ海峡の外側に近い港だからといって、まったく無傷でいられるわけではないんだな…と感じました。
サウジアラビアのヤンブーからの便
ヤンブーはサウジ西側、紅海に面した港で、ホルムズ海峡を通らずに原油を積み出せるのが大きな特徴です。サウジ東部の原油を国内の東西パイプラインでヤンブーまで運んで、そこからタンカーで出すことができるため、ホルムズ海峡が使いにくいときの代替ルートとしてかなり注目されています。

サウジの東西パイプラインは最大で日量700万バレルをヤンブー方面へ送れる一方、実際の輸出に回せる量はそれより少なく、紅海側の港の処理能力や運用条件にも限界があると報じられていました。
ただ、ここも完全に安心というわけではなさそうです。
というのも、ヤンブーから出た船は今度は紅海を南下していくことになるので、今度は紅海側のリスクを考えないといけません。紅海ルートにはフーシ派による船舶攻撃のリスクがあると伝えていて、ホルムズ海峡を避けられても、別の場所の地政学リスクが残る構図になっています。
さらに4月には、イランによる攻撃でサウジの東西パイプラインが被害を受けたと報じていて、ヤンブー経由のルートそのものも盤石とは言い切れません。ホルムズを避ける手段として非常に重要ではあるけれど、輸送量にも限界があり、設備や紅海ルートにも別の不安がある。というのが今の実態に近そうです。
ちなみにもしこのバブ・エル・マンデブ海峡が封鎖された場合のルート箱のように大きく迂回することになり日本到着までにだいぶ時間がかかることになっちゃいます。。。

マレーシア周辺の便
さらに、日本はマレーシア周辺でSTSという方法で石油を仕入れているみたいです!
STS は Ship to Ship の略で、海の上で船から船へ積み替えることです。 つまり「マレーシアSTS」というのは、マレーシア周辺の海域で、別の船から原油を積み替えた便という意味です。

なので、「マレーシアで原油が採れた」という意味ではなく、 どこか別の場所から運ばれてきた原油を、マレーシア周辺で別のタンカーに移して、日本へ向かわせているイメージです。
ここで気になるのが、 じゃあ、その元の船はどこから来たの? という話ですよね。
それは私もすごく気になって調べてもらったのですが、公開情報だけでどの船から積み替えたのか、その船がどこの油田・どの港から来たのかまで一隻ずつ断定するのはかなり難しいみたいです。
アメリカからの便
アメリカからの便の中には、
米国→パナマ
米国→喜望峰
の2パターンのルートが出てきました。
最初は「なんでそんな遠回りをするの?」と思ったのですが、これは大型の原油タンカーだとパナマ運河を通れない、または通りにくい場合があるためだそうです。
そのため、大きな船でまとまった量を運ぶ場合は、アフリカ南端の喜望峰を回って日本へ向かうルートが使われることがあるとのこと。
喜望峰を回るルートだと45日も日本への到着にかかるんですね。往復で少なくとも90日はかかっちゃいます

ただ、アメリカから原油が入ってきても、日本の製油所はもともと中東産原油に合わせて動いてきたところが多いため、単純に全部置き換えられるわけではないようです。軽い原油は中東産に混ぜて使うこともできる一方、取れる製品のバランスが変わって、ガソリンやナフサは増えやすく、軽油やジェット燃料は減りやすいとされています。
実際に、これからどのくらい入ってきそう?
あらためて下に入ってきそうな原油をまとめてみます👇
あくまでChatGPTに調べさせたものなので間違ってる可能性の方が高いかもなのでそこはご承知おきください🙏
4/24(推定)
ルート:サウジアラビア(ヤンブー)→四日市
推定バレル量:77.0万バレル
日本の1日需要の何日分:0.257日分
4/26(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→パナマ→千葉
推定バレル量:106.0万バレル
日本の1日需要の何日分:0.353日分
4/27(推定)
ルート:マレーシア周辺でSTS→菊間
推定バレル量:73.4万バレル
日本の1日需要の何日分:0.245日分
4/28(推定)
ルート:フジャイラ発とみられる便→千葉
推定バレル量:約213.0万バレル
日本の1日需要の何日分:約0.710日分
4/29(推定)
ルート:マレーシア周辺でSTS→名古屋
推定バレル量:200.2万バレル
日本の1日需要の何日分:0.667日分
5/3(推定)
ルート:UAE(フジャイラ)→名古屋
推定バレル量:200.5万バレル
日本の1日需要の何日分:0.668日分
5/8(推定)
ルート:フジャイラ発とみられる便→千葉
推定バレル量:約198.8万バレル
日本の1日需要の何日分:約0.663日分
5/9(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→パナマ→千葉
推定バレル量:76.3万バレル
日本の1日需要の何日分:0.254日分
5/9前後(推定)
ルート:オマーン(ミナ・アル・ファハル)→名古屋
推定バレル量:203.2万バレル
日本の1日需要の何日分:0.677日分
5/11(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→パナマ→喜入
推定バレル量:77.7万バレル
日本の1日需要の何日分:0.259日分
5/12(推定)
ルート:サウジアラビア(ヤンブー)→四日市
推定バレル量:199.2万バレル
日本の1日需要の何日分:0.664日分
5/21(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→喜望峰→名古屋
推定バレル量:212.3万バレル
日本の1日需要の何日分:0.708日分
5/21(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→喜望峰→四日市
推定バレル量:105.5万バレル
日本の1日需要の何日分:0.352日分
5/22(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→喜望峰→菊間
推定バレル量:106.2万バレル
日本の1日需要の何日分:0.354日分
5/22前後(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→喜望峰→千葉
推定バレル量:104.8万バレル
日本の1日需要の何日分:0.349日分
5/22前後(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→喜望峰→名古屋
推定バレル量:199.7万バレル
日本の1日需要の何日分:0.666日分
5/22前後(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→喜望峰→四日市
推定バレル量:213.0万バレル
日本の1日需要の何日分:0.710日分
5/22前後(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→喜望峰→菊間
推定バレル量:208.3万バレル
日本の1日需要の何日分:0.694日分
5/23(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→喜望峰→喜入
推定バレル量:200.3万バレル
日本の1日需要の何日分:0.668日分
5/27(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→喜望峰→喜入
推定バレル量:215.0万バレル
日本の1日需要の何日分:0.717日分
6/1(推定)
ルート:米国メキシコ湾岸→喜望峰→千葉
推定バレル量:104.8万バレル
日本の1日需要の何日分:0.349日分
他の国からの調達はどんなかんじ?
日本は米国や中東、マレーシア周辺での積み替え便だけでなく、アゼルバイジャン、ブラジル、ナイジェリア、アンゴラなどからの調達も模索しているようです。ただ、少なくとも現時点では、到着時期まで具体的に見えやすい便はまだ限られていて、他地域からの代替が一気に大きく積み上がる状況とまでは言いにくそうです。
最近だとメキシコからも調達できることが決まったみたいです。100万バレルなので、日本の1日の需要の約30〜35%前後しかないですが、こうやって積み上げていくのが大事ですね!
まとめ
不安なニュースばかり見ていると、どうしても「もう終わりかも」と思ってしまうけれど、実際に便ごとの到着見込みを追ってみると、少なくとも今は複数のルートから日本向けの原油が順次入ってくる流れはできてきてる気がします!