ハンドバッグきっちり握る寒さかなゆびさきに椀のへこみや冬の空セーターを家の匂いのまま着たる寝かせたる母の小さしよ冬の月短日の並べて話す椅子ふたつ *第1週で、はるさんは「私は私の人生に悔いはない」と言い、最期のさいごにも、「悔いはない」と言い切った。戦争を挟んでたくさんのことがあった人生、それでも「悔いはない」と言い切れる。すごいことだと思う。衣食住足りて、安全な場所で働いて、それでもいま、わたしはわたしの人生に一片の悔いもなく生きているだろうか。俳句虎翼日記五月ふみごがつ ふみ です。 俳句を作ったり読んだりしています。