虎翼日記(第11週)

五月ふみ
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失って得て無月の火傷痕

本心を無月の空に晒したる

それぞれの正義ありけり秋の滝

秋思とは紅茶に沈むジャムのいろ

掌のあまりに小さし秋薔薇

墨の香の半紙掲げて大旦

したくても(してあげたくても)できないことがこの世には山のようにある。それならばせめて、居る場所でできることをやっていくしかないのだな…。

本筋とは関係ないが、轟(雷)とよね(米)がパートナーを組んだことで、名前に託されたメッセージを勝手に受け取った気になり、思わずアーッと叫んだ。花岡は「花」だからな…『花束みたいな恋をした』の絹ちゃんと麦くんじゃないけど、そういうイメージで受け取った。

花岡の妻が、花岡のことを話すときに「夫」と言ったことにちょっと驚いた。「主人」ではないのだな。この時代の女性として、かなり自立した印象を受けた。

@gogatsu
ごがつ ふみ です。 俳句を作ったり読んだりしています。