春の水拭けばかがよう古畳
朝ざくら大きな声を褒められて
凍蝶とならん言葉の檻のなか
諦めて秘めて言葉は凍星に
凍つるよりも速く冬の噴水は
秋晴や活字つややかなる名刺
手短に終わる挨拶うすら寒
全てより信頼が欲し鳥兜
秋灯に誠心誠意という覚悟
葛の花おかえりの声やわらかに
冬を待つ傍聴席の二人かな
冬の日をただうつくしく過ごしけり
冬灯消して永遠の片想い
十二月八日逃げ道のない一方通行
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木曜日のよねさん、寅子への期待、信頼、愛に満ちていてふたりの築いてきた関係にぐっときました。
花岡も、優三さんも、寅子も、それぞれがそれぞれの決意のもとに進もうとした一週間でした。