白息に交じる白息捉えたし凍星や祈りのゆびの愚直なり天秤の傾げば深き春の闇春雷に共鳴したる胎の底春雲はくちびるほどのかたさかな終着地見えぬほど満ち花万朶南風のかたちに木々の膨らめり降られたと言えば笑いぬ夏の雨凌霄花手紙の折り方は忘れ花火果つ残像追えば恋のごと目薬の零るるを吹き風白し押し花を九月の海に砕きたる瘡蓋の内の脈拍雁渡る立ち枯れて向日葵ふたつ並びおり冬あおぞら歌声ひとつ貫けり俳句五月ふみごがつ ふみ です。 俳句を作ったり読んだりしています。