こちらはゴスペラーズの楽曲内に仕込まれた洋楽の元ネタを研究するブログです。御本人が明言されている場合もありますので、そちらはご紹介という形でお届けします。
第1回はこちら
第6回目にご紹介するのは、先日の苗場公演でのライブ映像が公式YouTubeチャンネルに動画が上がった こちらの曲。
FIVE KEYS
作詞: 酒井雄二・村上てつや
作曲: 村上てつや・黒沢薫・酒井雄二・K-Muto
編曲: K-Muto・村上てつや
こちらは色んな楽曲の要素が混ぜられています。
まずは元ネタその1
Kirk FranklinでRevolution
曲の出だしから皆様お馴染みの「オーオーオーオー」とかあの辺りのコール&レスポンス等わりとそのままな感じです。
Kirk Franklin(カーク・フランクリン)
ゴスペルにHIPHOP等の様々な音楽の要素を取り込んだアーバン・コンテンポラリー・ゴスペルのスタイルで活躍するアーティスト。ゴスペラーズには「Be as One」で「Love has the power」を書き下ろし、「Lean on me」で共演もしてくれました。
FIVE KEYSはこの力強いサウンドにもう1つ「ゴーゴー」というファンクのビートが主軸に入っています。
ゴーゴー(ワシントン・ゴーゴー、ゴーゴーファンクなど)
70年代後半ワシントンで産まれ、ファンクやソウルのサウンドに様々な要素を取り入れ、パーカッションのサウンドを際立たせて、延々と同じビートを繰り返すスタイルの音楽。
代表的なアーティストを2つご紹介します。
Chuck Brown(チャック・ブラウン)
Bustin' Loose(YouTubeリンク)
SOUL POWER第1回目のゴスパートでFIVE KEYSをやったのですが、この時バックバンドはナニワエキスプレスでパーカッションが入っていたため、よりいっそうゴーゴーサウンド強めなアレンジで演奏されており、村上氏はアドリブでこのBustin'Looseのフレーズを歌ったり、管楽器のフレーズをコーラスで取り入れたり等していました。
Trouble Funk(トラブル・ファンク)
Drop the Bomb
動画の始まりに入ってるパーカッションのリズムはゴーゴーの象徴として、あらゆるファンク・アーティスト達がオマージュで取り入れています。
上記のSOUL POWERアレンジでも取り入れられていましたね。このアレンジはその後少しの間ゴスバンドでも演奏されていました。
2022年の集いで披露されたアレンジのFIVE KEYSでもこのゴーゴーサウンドが強めに出ていたかと思います。※当時限定で出したアナログ盤FIVE KEYSに入っていたアレンジだそうです。
いかがでしたでしょうか。
それまでのPOP路線から本格的R&B路線へ切り替えたアルバムの1曲目に収められたこの曲は、様々な洋楽要素がよりいっそう濃く取り入れているなぁとまとめを作りながら改めて感じました。