配信で鑑賞。
プロポーズをされた直後に失踪した女の、謎を解明しながら人生を辿る映画。
市子に一体何があってここまできたのか、を推進力に画面を見ているが、最終的に、人が人と出会って変わっていく人生をじっくり味わったような手触りの映画だった。
ほとんどの過去が他者の目を通しているため、視聴者は恋人と一緒に前後の情報を手繰り寄せて市子の心情を考える必要があって、余計に気持ちが持っていかれた。
小学校の友達や、高校の彼氏の、歩み寄ろう、立ち入ろうとして、手に負えないと感じて手を引いてしまう感じがきつかった。
結末の、手段として人を犠牲にした市子の長回しのカットがずっと頭に残る。