この世の中、許せないことが多すぎる! と思ってこれまで生きてきたけど年を取れば変わるものだな、という記録。2つしかないけど、それでもまあ。
游ゴシック
線が細くて存在感も薄いしなんか読みにくいなコイツ……というのが游ゴシックの第一印象。にじみ出ている「ザ・ビジネス」な雰囲気でテンションも下がる、という理由で敬遠していたけど、MSPゴシック大好きな前任者が作った資料の読みにくさにより啓示を受ける。
MSフォントのあの妙なカクカク感と比べたら、断然すっきりしていてノイズがない! 目と頭にするっと入ってくる! というもしかしたら今更感のある気づきを得て、和解。「無難の中にあるオーセンティックな良さ」がようやくわかるようになったのかもしれない。
ピンク
これは断罪チックな響きの、「許せない!」ものというより、正確には自分に対して「許していなかった」ものかもしれない。
ピンク色が醸し出す、あからさまにわかりやすい「かわいい」雰囲気に勝手に気恥ずかしさを感じていたから、服や持ち物にピンク色を選ぶということが子供のころからできなかった。できなかった、というよりはピンク色のアイテムは半ば無意識に選択肢からまず最初に脱落させていた。それがここ最近、このピンクの服(ポーチ、付箋、ハンカチ、ノートetc.)いいな! と候補に加わるようになり……
やっと気が付いたけど、ピンクって本当にいろんな種類がある。強そうなパッキパキなショッキングピンクも、ふわっとしたベビーピンクもどれも全部「ピンク」だけどそれぞれ全く印象が違う。すごく表情の豊かないい色だったんだ、ピンクって。
自分が着たり持ったりするにはちょっと可愛すぎるかも……とか人の目が気になっても、結局自分がいいと思って選んだんならそれはいいピンクなんだよ、という自棄半分、開き直り半分の心境。和解じゃないかもだけど、自分の中で受け入れる準備は整った。名著『女の子は本当にピンクが好きなのか』を再読しよう。