原宿に髪を染めに行った。楽しみにしていたピンク髪である。昨年の夏に毛先を緑に染めた際、美容師に2回もリクエストと違う色にされた(2回目の色がそれはそれで似合っていたので妥協した)経験があることや、全頭ブリーチが初めてであることなどをふまえ、絶対にスキルが高くて相談もしやすい美容師さんに頼もう!とリサーチに力を入れ、ジェルネイルやるときしか来ん。でおなじみ(※わたしの中で)原宿にある美容院に予約を入れたのである。
おしゃれな美容院にはおしゃれな人間しかいないに決まっているので、最近買った白いスパンコール刺繍の謎のアウターを着るなどし、おしゃれにも力を入れていった。無駄な自意識の過敏さ。根暗さ。
駅から美容院までの道のりをグーグルマップで見たら、竹下通りを通過せねばならずゲーと声が出た。人が多すぎる。竹下通りは観光客のみなさんであふれており、観光客向けの嘘みたいな商売をしている店が散見された。
髪をブリーチする過程に「アルミホイルとラップで包む」というのがあること、まだ面白い。
結論から言うと、美容師さんは技術が高くて親切な方であり、おかげでわたしの髪は、わたしのイメージにかなりどんぴしゃで、なおかつわたしの顔面に似合いやすいコーラルピンクに染まった。ありがてえ話だ。わたしの「この画像ほどはオレンジっぽくなくてよくて……でもこの画像ほどベリーっぽくなくて……あとこんなに薄くないほうがよくて……」みたいなクソほどフワフワとしたリクエストに加え、「20日後のライブでもそれなりにピンクが残っていてほしくて……」などという無茶な要求にも応えてくださった。もちろん実際にどうなっているかは20日経たないとわからないのだが、「かわいくします!」「絶妙なコーラルピンクで作ってきました!」「(色落ちしても)汚い色にはなりません!ならないようにするので!」などの頼もしい言葉の数々に、オッケー。お任せします。もうね。すべてを。という心境になった。あと、センターパートの微量の前髪と、顔まわりのレイヤーも作ってもらった。
あらゆるSNSで髪の毛を自慢した。人々に褒めてもらい、いい気分であった。(正直者)
施術完了後、美容師さんがおすすめしてくれた定食屋さんに行った。特別すごい絶品とかではなくても、観光客が山ほどいる土地であこぎな商売をやらず、まっとうにおいしいごはんを出してくるお店はえらいと思う(わたしは京都での修学旅行で、事前においしいお店を調べてきていたのに、班のメンバーが移動をめんどくさがったせいで「観光地だから存続できているだけの店」でまずいうえに安くもないしょうもないうどんを食うはめになったときの怒りをまだ忘れていない)。からあげ定食。からあげの一口目が熱すぎて上顎の皮が剥がれた。そんなにかんたんに剥がれていいのか。
食べ終わったタイミングで雨が降り出し、傘を持ってきていなかったのであ~~と思いながら外を見ていたら、店主らしき方がビニール傘をくれた。このへんめったに来ないのでお返しできないかもです、と遠慮したのだが、親切にもきれいなのをくれた。こないだバイト帰りに強風でビニール傘が一本壊れたから、これでビニール傘の本数がプラマイゼロになった。←追記:ゼロではなくね?
原宿はどこを歩いても商売、商売、商売、という感じで落ち着かず疲れた。帰宅後、美容師さんへの感謝を込め、ホットペッパービューティーにて、ふだんめったに書かない口コミを書き込んでおいた。