2024/03/11 忘却の確定申告

hachimoto8
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まあまあ仕事が進んだ日だった。編集者の井上彼方さんにお会いし、書くのがひどく遅いという話(いつもそう)と、確定申告が終わらない話をした。

確定申告!?

確定申告じゃん。結局ほぼ手をつけないまま提出期限直前まで来てしまった。白色申告だからごく単純でぼちぼち手を動かせば終わるのに。いや、その油断がこうして毎年ギリギリ提出を招いているのか。

しかも私はe-Taxの環境も整えていない。毎年コンビニで提出書類をプリントして、えっちらおっちら税務署まで自転車を漕いで窓口へ出しに行っている。同居人も井上さんも、確定申告は終わっていないがe-Taxの準備はしてあると言っていた。楽するための手間すらサボって誰よりも手間のかかる確定申告を毎年やっている怠け者中の怠け者、それが私だ。一応毎年確定申告が終わったタイミングで「来年こそはe-Taxにしよう」と思うんだけど、いつも忘れてしまう。

でも、提出期限ギリギリに窓口に行くのは実は結構好きだ。同じようにギリギリまで確定申告を先延ばしにしていた人々がたくさん見られるからで、こういっては何だが自分も含めてご同類の匂いがするというか、同じぼんやり人間の雰囲気をまとっているような気がする。しかも年上の人が多いので、ぼんやりしたままここまで生き抜いてきた諸先輩がたである。少し前の話題で、確定申告窓口が開いて間もない税務署で長蛇の列ができて、何時間も立って気分が悪くなってしまった妊娠中の女性が列の一時離脱を求めたが、職員に冷たい対応をされたという話があった。世知辛い話で、改善したらいいなと思うが、私には提出期間が始まってすぐ提出できる、提出しようという人がそんなにいるんだということの方が衝撃だった。

夜にSteamで購入したゲームをちょっとだけやった。「スナフキン:ムーミン谷のメロディ」は音楽がとてもいい。冬の間旅をしていたスナフキンが戻ってくるとムーミン谷が公園化されており、怒ったスナフキンが公園番たちの目をかいくぐり、禁止札を引っこ抜いたり石像を倒したりして公園を自然な姿に戻していくストーリーだ。この公園の庭園というのがフランス式(たぶん)で、迷路のように整然と刈り込まれた植え込みがステージとして成り立つところが面白いのだが、当のスナフキンは「誰がこんなことを!?」「ひどすぎる!」などとぼやくばかりで庭園の価値を一切認めていなくて面白い。リーダーの公園番は別として、雑魚の公園番たちは公園の維持に関して主体性がないので、禁止札を抜くとどっかに行ってしまうのも風刺的だ。

「ロックマンエグゼ」は元々ゲームボーイアドバンス作品だが、スナフキンの後でプレイすると世界観のギャップがすごい。あと、ドット絵なので雰囲気も全然違う。主人公が電脳世界の相棒であるロックマンとともに、ネットを通じて現実世界に害をなすウイルスをやっつけていくストーリー。現実世界の家電製品に情報端末をつなげてその家電固有の電脳世界に入るのが面白くて、そうそうこんな感じだったと思い出した。スマート家電がようやく普及してきた今見ると先進的だ。バトルはランダムに出た手札を選んでタイミングよく切って戦うシステムで、運と戦略と反射神経がうまい具合に絡み合っている。面白いんだけどここ十年くらいはほぼ脱出ゲームしかしていないため、リアルタイムに反応し続けないと負けるのに慣れてなくて序盤なのに苦戦している。

@hachimoto8
なるべくしょっちゅう書く/始めないし終わらない/これで完成でいいや