キーボードを新調した。キーボードと言ってもこないだ買ったキーボードは楽器の方のキーボードだったが(キーボードと電子ピアノの定義の違いがいまいち分からない)、今回はPCのキーボードを新調した。楽器の方を買うにあたりキーボードキーボードと色々調べたり気にしていた結果、こっちのキーボードも気になってきてしまった。今までPCのキーボードはせいぜい3000円くらいのものを使っており、1万を越えるメカニカルキーボードとやらも指が疲れそう、音がうるさそうというイメージで手を出さずにいた。だけど、このしずかなインターネットを始めてからなんとなく長文書くこと増えたし、もうちょっとしっくり来るキーボードに換えても良いかもなと思い始め、こちらも色々調べていると、今はメカニカルでも静かなキーボードもあるらしい。打ち心地がよければ構造タイプには特に拘っていなかったが、家電量販店に触りに行ってみた結果、ELECOMの静音赤軸というタイプのものがとても指に心地よかったしお手頃だったので、もうすぐ誕生日というのもあって、奥さんにねだったりしてしまった。メカニカルなのにこんなに静かなものが今はあるのか。ガチャガチャ言わす音も嫌いではないのだが、それほどギークな価値観はないし、結局家ではアンビエントを流しながら作業とかするわけで、だったらそんな打鍵音は邪魔なだけなのだ。今、この新しいキーボードに指を早く馴染ませたくて、こうしてしずかなインターネットに打ち込んでいる。これは、指とメカを新たに順応させるための運動、いわばストレッチ的日記です。
運動といえば、今週はついにランニングを始めた。いや、再開?した。近くに大きい公園があるので、運動不足解消のためにももっとランニングとかに使うようにしたいとずっと思っていたのだが、結局過去に3回くらい走りに行ったきりだった。そのためのシューズやウェアも一通り揃えていたのに、まだ元を取れていない。それを言ったら、ランニング用の耳からずれにくいイヤフォンまで調達していたのに、まだ実戦投入していなかった。揃えるだけ揃えて放置すること1年少々。リモートワークでの体の鈍りを強く感じていたし、その日はなんか少し元気もある気がしたし、さらにこれ以上サボっているとまた真夏になって外に出づらくなってしまうと思ったので、おもいきって走りに行ってみた。
ランニング(というか半分ほとんどウォーキングみたいな状態。無理はしない)はそれだけである種の達成感がある。特に目標とかもまだ定めていないが、運動というもの自体苦手意識があって先延ばしし続ける質なので、まずランができたというだけで達成している。目標はまず距離とかではなく、続けることだ。続けるためにも目標はある程度あったほうがいいのかもしれないが。自分にとっての持続の条件は、目標に向かって何かをコツコツ進めるとかでは決してなく、そういうことができる性格でもなく、ただとにかくまずは「気持ちよさを見つけること」だ。その行為に気持ちよさを感じられて、ゾーンに入るような体験が得られれば、持続への道が少し見えてくる。だから、イヤフォンの導入も前提条件としてマストだったのだ。音楽無しでストイックに走り続けるなんて、想像しただけで苦しい。打鍵感の気持ちいいキーボードを使いたいのと同じように、ランニングしている状態そのものに気持ちよさを感じないと、自分は続けることが出来ない。しずかなインターネットも、書くことが気持ちいいUIだから続けられているようなものですね!
ランニングは久しぶりだったが、合わせて自転車通勤もまた回数を増やしている。自転車はドコモのシェアサイクルを使う。自転車に乗ること自体は子供の時から好きだ。気持ちよさはもう植え付けられている。ただそれを普段の生活に取り入れられるのは、ひとえに都内に住んでいるおかげだなと思う。都内で安くない家賃を払っているおかげで、職場から自宅まで自転車でもなんとか通える距離になり、かつシェアサイクルが普及していてポートを複数から選ぶこともできる。ありがたい。しかしドコモの自転車は優秀な電動自転車なので、ちょっと漕いだだけでぐんぐんスピードが出て、ママチャリなんて軽く追い越してしまう。運動の為にと始めた自転車通勤なのだが、これではあまり運動にならないのではと思い始めている。電動を切って、ただの重い自転車として負荷を上げてみるのもいいかもしれない…ランニングでもうちょっと体力がついてから…。
気持ちよさといえば、その自転車通勤用のルートが、いよいよ洗練されてきた。主に安全面において。より人通りが少ない歩道、あるいは車通りが少ない車道を走るために、どのルートを選ぶか、そのルートのうちどこまでを歩道で、どこまでを車道で走るかなど、試行を重ねることでいよいよ完璧になってきたなという実感があって、これが気持ちいい。自転車は気持ちがいいが、反面、途中でルートに迷ったりして立ち止まるという行為はとても好ましくない。車道や歩道をスムーズに進めないときなどは、気持ちよくないどころか、歩行者やドライバーなど周囲の人にまでストレスを与えてしまう。極力そういう危険要素を排除し、かつ、道やコースに迷うこともない、自転車の気持ちよさそのものだけに集中できるような状態が望ましい。そうやって何回か通勤しながら微調整を加え、やっと理想的なコース取りができるようになってきた。この「できた」という実感が気持ちいい。
日常に、「運動」というやるべきことを増やしてはいるが、そのやるべきことの内実は「シンプル」というのが良い。考えずにできて気持ちがいい。その「考えなさ」を突き詰めて無の境地に持っていくことが、自分にとっての洗練であり、目標かもしれない。
さて・・・楽器の方のキーボードも、無の境地でシンプルに、運動のように演奏できる日を夢見て少しずつ練習していますが、さすがにその境地に至るのはまだまだ遠い未来になりそうです。まずは気持ちよさを見出すレベルにまで頑張って至ること。途方もない。ほんと、楽器ができる人、できない人がまったく使ったことない脳の部分を独自に発達させている気がする。トランスヒューマンしていく過程を楽しんでいきたいと思います。
と、とりあえずここまで書いて、新しいキーボード、いい感じです。