健康を保つための一歩を踏んでみた

灰月 市
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2月に入ってからどうも調子が悪い。色々と調べてみたところ、私は「気象病」の、しかもかなり重症な方だった。

眠りは浅いし、気分は上がらないし、基本的にうつ状態だった。それなのに不眠対策の薬も飲んでいないのに寝落ちをしてしまったり。時には夜、薬の副作用が強く効きすぎてしまい、泣き出してしまうほどだ。

これはまずい、といつもお世話になっている人に相談してみた。

そうすると、ある漢方薬と、そういうのを扱っている良いお店というのを教えてもらった。

漢方薬は「当帰芍薬散」。聞き馴染みがない漢方だったので調べてみたところ、女性の更年期障害によく処方される漢方らしい。利水効果があるとのことで、低気圧で心身を崩しやすい私に良いのではないかと勧められた。

さっそく通販で頼んで飲んでみたところ、まあ即効性はないので当たり前なのだがとくに異変はない。ただこれからの変化に期待はしたい。

もう一つ、教えてもらったお店。これにたどり着くまでに少し話が長くなる。

以前にも似たような症状で辛かった時期があり、とあるカウンセラーさんに相談していた。

その時にお勧めされたのが「アロマ」や「ハーブティー」だった。高麗人参とか、あのあたりの東洋医学も同様に勧められた。

アロマ自体には抵抗はなかったし、興味のあるものではあった。

ただ、家には必ずハムスターがいたから、健康被害も考えるとディフューザーなどで焚くこともできず、難しいと結論づけた。

ハーブティーも試していた時期はあるが、どうもお花系の香りは苦手らしく、結構しんどい状態で飲んでいたから、正直心内では微妙だった。

ただ、もう今は藁にも縋る思いだ。とにもかくにも、「健康」になりたい!

そこで現状に戻る。お店の名前を教えてもらって、ペットへの健康被害や、どういう風にやればいいのかなどを教えてもらった。

ここのお店の人がとても親身になってくれて、「ハムちゃんには絶対に近づけないように」と何度も言ってくれた。

具体的なやり方として、

「ハンカチに2滴ほどアロマオイルを垂らして、それをジップロックなどの密閉出来る袋に入れる」「それを数秒だけ開けて嗅いで、すぐに閉める」

というのを教えてもらい、現在2日目だが今のところ家のハムスターに悪影響は出ていない。

しかもこの香りがとても良い。私はお花系の香りがてんでダメで、リラックス系の代表ともいえるラベンダーすら受け付けなかった。そこでレモンの香りがメインとなるアロマを嗅いだところ、「あっ、これは良い……」と即座に脳が判断した。

レモン果汁のような爽やかな甘さもあり、鼻に抜けるときの苦みも感じられるような香りだった。即購入。この日も低気圧だったはずだが、なぜここではそれだけの気力があったのかは分からない。

また、そこでは買わなかったものの、名残惜しくて次の日買ったのが「高麗人参」のブレンド茶だ。様々なブレンド茶はあったが、これが一番様々な症状に効いて、効力も強いらしい。

「どうせ漢方みたいな癖の強い味なんでしょ?」と思いながら試飲。あっ、これただの麦茶だ。

ナチュラルにびっくりした。確かに成分表を見るとハトムギが一番最初に書かれてあるのでそうなのだが、今までの「高麗人参とかのよくわからないもの=漢方みたいに苦くてまずいもの」という固定観念が崩された。

電車の中であの味が忘れられずに買って今朝飲んだところ、本当に元気いっぱいである。プラセボ効果も7割くらいはあるだろうが、それでも今日は立ち絵のご依頼絵と1枚絵のご依頼絵のカラーラフを仕上げられるほどだ。昨日まで死体のように眠っていた人間とは思えない。

まだ「健康」になるのは難しい。ただ、「健康」を目指すきっかけを踏み出せた素敵な日として、ここに残しておこうと思う。

灰月 市

@haidukiichi
自創作「れいんとさかもと」+三題噺を書いたり、気まぐれに日記を書いたり。 みすでざ→misskey.design/@Haiduki_Ichi