なんの前兆もなく、背中に柔らかくてなまらぬくい衝撃が来た。なんとなくこの衝撃の正体が何かは分かる。分かるだけに思わず溢れた笑みが拭えなくなって。「どうしたんかい」振り向くと予想通り青森が居て、己の腰に抱き付いていた。「……かまってぇ」「あーはいはい」「むー」己の前では表情豊かになって饒舌な彼を見遣る。かまって欲しがりやさんな彼のそっと頭を撫でてやると、赤い朴で目を逸らした。どうやら照れているらしい。先月とは一転、春めいた気温のお陰で薄着な彼から伝わってくる体温が愛おしかった。haj1mar徒然に