新しいあなた/なぜ運動する?

菅原茉莉
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目の前にいるあなたはまだまだ新しい、そう思う旅だった。たくさん話をしているつもりだったし、まあまあ長いこと一緒の時間を過ごしているようにも思うのに。旅はいいね、違うんだなあというところと、おなじだなあというところと。譲れない小さなこと、意外と気にしないこと、そんなことが時計の針くらいの音で、目の前で音を立てる。なんどもなんども。景色より、建物より、なにより隣が楽しく珍しく眩しい、そんな旅だった。

雪がまた降った、少し重さのある雪。私は忘れっぽいから、ちょっと前の出来事もすぐに???となってしまって、ときどきびっくりするのだけれど、今日もまた一つ、二つ三つ、忘れたくないな、という言葉や仕草があった。雪をみたら思い出したい。自分目線からの思い出や記憶、同じ時間を過ごした誰かの目線の思い出や記憶。長く誰かと時間を過ごすと、そういう答え合わせができる時間があって、「ああわたしはこういう偏りがあるな」とか気付けたりしてありがたい。

好きな作家さんが、「なぜ運動するかっていったら好きなものを食べるため」と言っていてほほうとなった。習慣になりそうで、すぐはならなくて、でも後ろを振り返ったらあれ?続いてたな?みたいなことってわたしはよくある。運動はあともうちょっと、もうちょっとな感じがするんだ。走らないと気持ち悪いな、というところまでは来ているから。先日病院で、ちょっといたたたなことを言われ、生活を見直さねばな、と思っているところ。10代のこどもたちと一緒によなよなお菓子パーティをしている場合ではない。運動、食事、睡眠(今夜の1時半)。やってこやってこ!!

むすこが、今同じ時間に机に向かっている。こういう時間、いいんだ。だいすきなんだ。うれしいんだ。

@hajimari
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