夕方近くなるにつれて、店主のうとうとする様子を見るに、どうにも年つきの過ぎることを意識せずにはおられない。浮かぶのは薄い感情ーー親のことでも、どうしてか社会性で木枠だけ作った函のようだ。まともに育っていれば、そこにいくらか生き物らしい実のりもあつたろうに。ことばがすきといっても、この空虚を嘆くだけの感情すら…薄明