いつの時代も「社会の役に立つのか」と問われ続ける文系修士課程を修了した。
学士は赤だったのが、修士だと黒くなっていた。
研究が役に立つ立たないとか、~~なスキルがどうとか、あらゆる価値判断基準が「働く」ということの上にあって気持ちが悪い。
ただ研究がしたくて院進しただけなのに、なぜそれを会社でどう活かせるかとか、他の学生よりも競争優位性があるとかに変換しなくてはならないのか。あなた達のために研究をしてきたわけではない。
学位授与式でのある教授の祝辞も、「修士修了者は割合的にまだまだ少なく、あなた達は貴重な人材です。」的なことを述べていて、少し不快だった。
そういう通常の社会に馴染めないので、バリバリ就活できる人はすごいなあと思う。
かといって、指導するということに向いていない上、現在の大学周りの状況で教授を目指そうとも思えなかったし、金銭的にもきついので、これで学生は終了。余裕ができれば、隣接分野で別の修士号を取る、あるいは博士課程に進むというのはありかもしれない。
弊学は図書館がでかくて良かったのだが、今後は入館こそできるが借りられなくなるし、気軽に論文をダウンロードして読めなくなるのが痛い。あと生協での本の割引がなくなるのも。映画や美術館の学割ももう使えないなど、色んな恩恵を受けるのも終了。残念。