とても久しぶりにBase Ball Bearの小出祐介氏によるTwitterのスペース配信があった。
内容は、最近公式YouTubeにshort動画が上がって、それに対する批判(というよりも拒絶反応)を受けて、その意図を説明するというもので、これまでの配信とは趣が違ってかなり真剣な話題になった。
文面や切り取りでは誤って伝わってしまいかねないことから口頭での説明だった。それを承知の上で内容をかいつまめば、従来のようにファンが能動的に情報収集して作品に向き合うよりも、shortやTikTokで流れてきたものから知る・好きになるという傾向がデータ上ある。それを踏まえて、活動を継続するために、コアファンというよりも潜在顧客に対しての接触ポイントとしての時流に沿った活動の一つということだった。
大前提として、ベボベはこれからも作品中心主義で活動するため、short動画に合わせた曲作りなどをしていくつもりはないが、他方で金のかかる割にもうあまり見られないMVを惰性でやることも違うし、タイアップだとしてもそれがウケるわけでもない。従来の方法が限界にある中で、アルゴリズムに支配されている世界と作品との最適解の模索ということらしい。
これはあくまで自分用のまとめのつもりではあるのだが、YouTubeのshortsが歌詞を説明するようなもので、そのshorts自体をスペースで説明し、さらにそのスペースをまとめるという、もはやメタのメタのメタという無茶苦茶なものになってしまっている。
にしても、当のYouTubeのそれは歌詞を字義通りに説明してしまうと、こんなにもつまらないものになるんだなあと、(小出氏が言うように)逆に面白い。「_FREE_」という曲には「誰にも想像させるなよ」とか「無料じゃない」とかいう歌詞があって、歌詞をフリー素材のいらすとやで説明しているのは本当に馬鹿馬鹿しくて。
広報担当がリサーチした上で真面目に作っているらしいのだでうまくいくといいと思っている。ただ、そもそもの話として今の10代の多くが流れてきたものを見て良いなと思って終わり、というのがシンプルに理解できなくて怖い。
ベボベのみんなは自分たちの曲で踊るとかは「まじで無理」らしいけど、一周回ってやってみてほしい。これも結局はファンがメタで楽しんでいるだけだけなので意味はないのだけど。
あと、スペースの中で「(自分らのことは)気の合う人くらいの感覚でいいですよ」と話していたのが、私のスタイルに、距離の取り方に合っていそうで良いなと思った。