コクヨの「本に寄り添う文鎮」を1週間くらい使っているがなかなか良い感じ。
特に洋書のペーパーバックはずっと抑えているか持つかしないといけないし、メモを取ったり、何か調べたりするときにも開いたままにしておけるので大変便利。
それにしても、今読んでいるナンシーの"The Sense of the World"が難しい。各章は5ページくらいしかないのに、一日に一章くらいしか進まない。
そもそもこれは"Le Sens du monde"の英訳なのだが、当然異なる言語同士を記号的に翻訳することは不可能であり、etymologicalな違いも存在する。例えば、本書において重要な概念の一つである"être-à" [being-to, being-toward]の前置詞"à"は、英語の"to", "unto", "toward"に当たるらしいのだが、細かいニュアンスは異なるのだろう。
この例は注釈が付されているものの、普段読み慣れている日本語訳の本と比較すると、全体的にだいぶ不親切に感じてしまうと同時に、普段の翻訳本の丁寧な仕事の多さに感謝の念が湧く(当然、良くないものも存在するのだが)。
フランス語が読めないので英訳版を読んでいるが、この本はナンシーの著作の中でも重要なものの一つだと様々な日本人研究者も述べているので、日本語訳が出るのを俟つ。
フランス語の読み書きができるようになりたいとは思いつつ、なかなか一からやる気にならない。