喧嘩してた姉から電話がかかってきた。後の祭りを想像して出た。反省した?と聞かれてマジで電話切ってやろうかと思った。耐えて偉かった。正直前ほどの信頼がないのであまり何を話したか覚えてない。まだ私は怒ってるんだと実感した。
兄からも電話がかかってきた。おそらく知ってるだろうが喧嘩したことを話した。さすがに知ってたが、完全に姉の味方で立っている訳では無いことが口調からわかり私の考えを沢山話した。彼は彼の正しいと思うこと、私の気持ちを慮って話してくれた。私は彼の、どんな状況でいようと中立で立とうと決めたことを貫く姿勢が好きだった。苦しかったこと、こうやって言われて嫌だったこと、話していくうちに少しずつ目に涙が溜まった。泣くのは今じゃないと耐えたが、確かに泣くのは今ではなかったが、私はまだあの時の嫌だったことを消化し切れてないんだと思った。なんで嫌だったのか、何が原因だったのか、考えていくうちに私にも悪いところがあるのはわかっていた。姉の言いたいこともわかってる。でもやっぱり私の気持ちを度外視すれば良いけれどそこまで大人になりきれなくて、正しいことが私にとっての正しさではないこと、正しさは私を救ってくれないこと、高みの見物で正論を振りかざされても微塵も分かり合えないことがわかった。
いつだって私を救うのは私で、私が責任を取るんだ。そういう年齢になったんだから、少しも心配しないで、は無理でも、少しの心配だけにして欲しい。頼るべきは自分の信頼できる人だけど、信頼しすぎたところで誰も助けてはくれないしそんなのは頼んでない。それならほっといてくれ、呆れる、暇してろ。
春ひさぎ/ヨルシカ