Okonomiyaki abroad

hamaji
·

海外に暮らしていると、日本で何気ない食材でも手に入れるのが難しいことがある。

お好み焼きのような簡単な料理でも、何かがない。例えば薄切りの豚バラ肉がない。それをベーコンで代用するとしても、今度は山芋がない。これもどうやらズッキーニで代用が出来るらしい。

いや、少し大きな都市であることもあり、実はそれが手に入る店はある。ただ、それら限られた品物のために行くのも、少し億劫になってしまう。

要は、簡単な料理でもそのための買い物の手間が増える。

それからもちろん器具もそうだ。日本ならその辺の百均でも売っているようなおろしがねもやはり限られている。しかしこれは幸い、日本を離れる時に友人が餞別に呉れた、コンパクトだが手の込んだ「ほんとうの」おろしがねを持ってきていたことを思い出してことなきを得た。

薄切り肉をベーコンで代用するのはいい。だいたいがベーコンはおいしい。美味しすぎるぐらいだ。むしろあまり食べすぎてはいけない。

山芋も入れなくてもできないではないが、入れたらやたらとふわふわするので大変良い。やはり必要なものなのだと思う。


昔使っていた英語の教材で、ポットラック・パーティに自分のバックグラウンドの文化の料理を持っていくので、お好み焼きはどうかな、それはいいね、というスキットがあったのをよく覚えている。勉強はするものだ。有名な『ダイアローグ1800』だっただろう。それは私が15年前に、最も重点的に勉強した教材だったからだ。しかも、その対話的構成が、そのポットラックの話題を、どうにか自然な風に導入するのにうってつけになっている。

ポットラックパーティも、10年前の単身での渡米の時は何度かあった。そういう時にお好み焼きを持って行ったかというと、持って行っていない。ただ、そのお好み焼きが好まれるかもしれないというアイデアはしっかりと残っていた。

私がその頃持って行っていたのはうどんだった。うどんを自分で打った。最初に行ったポットラックではつけうどんにした。あまり食べてもらえなかった。

次のポットラックでは、お好み焼きが好まれるかもしれない、というアイデアをもとに、焼きうどんにした。ソースとマヨネーズのかかったお好み焼きが好まれるのであれば、焼きうどんも気にいるのではないかと。この時は飛ぶようにはけた。ただ、一点反省点としてあったのは、ゲスト(私もゲストだったが)の一人に、ヴィーガンがいたことだった。ヴィーガンだから、肉を食べないだけでなく、やはりカツオなどのダシもよくないだろうと思った。

今は、職場の周囲の人が比較的不活発になった。その代わりに、日本人コミュニティでの持ち寄りがある。しかし、そういうところになかなかお好み焼きをぺろっと持って行くというのも気が引けただろうなと思う。

他、当地のアメリカ人家庭で、パーティではないが家庭ぐるみのディナーに招かれることがあり、こうした時には妻が子供も食べやすいようなフルーツのチョコレートがけを準備してくれている。

そして子供は、メインディッシュには目もくれないで、フルーツばかり食べようとしていることが多かった。ようやく最近、なんとか穀類なども口にする。それも不承不承という感じはある。

@hamaji
インターネットのしずかさに憧れながら近寄れないでいたのをほんの出来心でアカウントを2024年4月9日開設しました。世界一物騒な名前の育児ブログを thinkeroid.hateblo.jp で書いていますが、すぐ珍文の羅列になってしまうので、ここではせめて鎮文にしたいと思っています。米国セントルイスで生活し研究し育児しています。