4月9日

はなかがり
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歳は離れているが、人との付き合い方がとても私と似ている人がおり、まあ私たちはいつか刺されるから、とあっけらかんと笑っている。普段はぼんやりとしていたり、柔らかい笑みを浮かべていたり朗らかに喋っているのに、緊迫した状況においては人の心をなくすことができる。そのうっすらとした怖さがどれだけ人を縛るかを私たちは知っている。私は人生の先輩である彼女から本当にいろんなことを学んだように思う。それは上手くやる方法よりも、もっと上手くやる方法――いかに「上手くやらずに済ませておくか」だった。胃を痛めながら初対面の人と話す日々において、彼女と話す時間は寂しさのない世界である。