何度もいろんなところで話をしてしまうのですが、FINLANDSと塩入冬湖がすきです。
adieuのよるのあと、シンクロナイズ、ひかりのはなし、も塩入冬湖が作った曲なのですが、「あ〜わかる〜」となる。
よるのあとはわたしがsndくんの話を書くときに、かなりとても影響を受けました。
ひかりのはなしは、彼女の深い愛情が伝わってくるみたいで、それがadieuの優しい声にとてもあってると思う。
始まりは2017年の夏に「恋の前に」出会ったこと。当時は不毛なあれこれでばかだったので、この曲に頭を殴られた気分でした。
「詐称の経歴おはようは決まって17時半過ぎでそれでも前借りした体調であなたを施すの」
恋の前/FINLANDS
インパクトの強いサビの歌詞もとてもすきだけど、この一節に何度も唸ってしまう。嘘っぱちの時間に送られてくる取ってつけたようなおはようを、こんなふうに表現できるんだって毎回思うのです。あと、この曲が収録されているLOVEというアルバムの、最後の曲である「オーバーナイト」もだいすきでよく聴いていた。
翌年、BIがリリースされて、まだまだ不毛なあれこれだったので「勝手に思って」に夜毎泣く日々でした。恥ずかしい。
それからBaの脱退があったり、コロナがあったり、なんやかんやあって、わたしの不毛なあれこれも終わり、次の不毛がやってきて(?)と過ごしてきて。
その間、FINLANDS名義ではない塩入冬湖としての曲もたくさんたくさんリリースされていました。その中でもよく聴いていたのが2019年の惚けてに収録されていた「old crime」でした。賢い女でいたかったよね、わかる。となるので辛い。FINLANDSよりも優しさや柔らかさを感じる個人名義。
それから、程に収録されている「うみもにせもの」も。こちらはわりと最近になってよく聴くようになった。二次創作を始めてから、曲を聴いて生まれた感情や、芽生えたものの上手く口にはできないものを、小説に落とし込むということをしてみているけど、これは自分に合っているような気がする。なんとなく過ぎていくものに日々いろいろ動かされていると実感するきっかけにもなりました。
歌詞からすきになることも多いけど、メロディがすきだったり、声がすきだったり、そのときどきで違うから、これ!ってものはないのだけど、塩入冬湖ってそのどれもがざくざく刺さるのです。
ギターが鳴るみたいにキュッと狭くなる声も優しい声もすきで、ちょっとキンキンした特徴的なハイトーンもすき。音楽の知識はないからメロディのことはなんにも言えないけど、すっと入ってくる感じ。そして、彼女の作る世界そのものの歌詞。わたしはこれに傷ついて泣いて、救われて泣いてきたなと思う。
そして、新迷宮というEPが先月リリースされてました。タイトルにした「ひみつのみらい」はそこに収録されています。
この曲、塩入冬湖らしい言葉の選び方や紡ぎ方で、始まりの一節で掴まれて揺さぶられた感じだったなあ。同じEPに収録されている「HACK」もとてもすき。サビのドラムがすごい!きもちいー!となる。歌詞はわりと切ない。でも、塩入冬湖の愛ってこういうことだっていうのがひしひし伝わる良い曲。
こんなに長々書いたけど、まだ一度もライブに行ってない。コロナ禍でライブハウスから完全に遠ざかってしまって、行くのがちょっと億劫になってしまった。どこかでタイミング合わせて行ってみたいなあ。