お風呂上りの熱っぽい身体にみずみずしくいきわたるパール柑上がったら剥こう、と言いながらひとりお風呂に入ったパートナーのその何を見てつぶやいたのかを私は見逃さなかったさっぱりして、ベッドでアマプラを流している彼に、ふとあれ?パール柑は、と、訊いたさすればあ、そうやったと、いそいそと起き上がってくる一切のわずらわしさもなく軽い空気をまとって台所に立つ私はそんな彼の、パール柑のような透明感が好きだ果物に添えてはらまきやぎはらまきやぎです。40になったら、自分のために文章を書こうと思います。誰かのためにはたくさん書いてきたから、これからは自分のために、少しずつ。